
高級感と楽しさを持ったトヨタの名車、クラウンアスリート(200系)は今が買い時!?
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12代目の180系、通称「ゼロクラウン」で若返りを図ったクラウン初のモデルチェンジとなった13代目200系は、案外変わりなくキープコンセプト。
一旦変わるとそれが失敗でない限り、しばらくデザインは変わらないという保守的なクラウンそのものとなりました。
アスリートも180系後継とパワーユニットは不変ですが、いくつか新装備が入りました。
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200系クラウンアスリート
ロイヤルサルーンとはトップモデルのエンジンが異なる、200系クラウンアスリート
日本の高級セダンの定番中の定番、「いつかはクラウン」と目標にされてきたトヨタ クラウンが、そのユーザー層の若返りを図ってスポーツセダン版「アスリート」を常時設定するようになったのは、1999年デビューの11代目(170系)から。
当初は2.5リッター直6ターボなど過激なエンジンラインナップもあったものの、2003年デビューの12代目(180系)でV6エンジンに移行してからはラグジュアリーサルーンの「ロイヤル」との区別点が減ります。
しかし2005年のマイナーチェンジで315馬力の3.5リッターV6エンジンがアスリートにのみ追加されて、パワフルなスポーツセダンが復活。
そして2008年、その強力なエンジンを搭載した3.5アスリートをトップモデルとしてデビューしたのが、13代目200系クラウンアスリートです。
200系クラウンアスリートの特徴・特色・使用された新技術
レクサス店の日本展開で、基本は先代ゼロクラウンからの正常進化
直線的で旧時代的な意味での威厳を与えられていた歴代クラウンから、流麗なデザインで若返りを図った先代ゼロクラウンの後期型から、基本的なデザインやメカニズムは継承。
引き続き、角の取れた柔らかく、それでいて若々しくスポーティな印象を与えるデザインが採用されています。
これは2005年から日本でもレクサス店の展開が始まり、2006年にはそれまで日本ではトヨタブランドのフラッグシップサルーンとして販売されていたセルシオが、モデルチェンジを機に「レクサス LS」として再出発したことも影響しているでしょう。
レクサス以上の高級感は不要になったトヨタブランドでセルシオに変わるフラッグシップはマジェスタ。
それに次ぐクラウンは、かつてのように「いつかはクラウン」と呼ばれる存在では無くなり、単なる大型FRラグジュアリーセダンの「ロイヤルサルーン」と、同じく大型FRスポーツセダンの「アスリート」であれば良くなったのです。
そして先代に引き続き、アスリートは3.5リッターと2.5リッター、2種類のV6DOHCエンジンがラインナップされました。
世界初の「ドライバーモニター付プリクラッシュセーフティシステム」を装備
出典:http://www.toyota.co.jp/
現在のクラウンにも装備されている、ドライバーを監視することで警報や衝突被害軽減ブレーキの作動タイミングを変えるこのシステムは、200系で世界初装備されました。
ステアリングカメラに装備したカメラでドライバーの顔を監視し、よそ見をしていたり、目を閉じている状態が長く続くなど「通常の運転をしていない」と判断し、衝突警報を通常より早く鳴らします。
それでもドライバーの状況が変わらない場合は「警報ブレーキ」を作動させて危険を知らせ、ドライバーに通常の運転に戻して衝突を回避するよう促すわけです。
それ以降は通常のミリ波レーダー式衝突被害軽減ブレーキや、衝突に備えてシートベルトを締めこむプリクラッシュシートベルトが作動します。
統合車両姿勢安定制御システム「VDIM」をクラウンで初装備
出典:https://www.toyota.co.jp/
マジェスタには2004年から装備されていましたが、アスリートとロイヤルサルーンには200系が初装備となった、運転支援システムです。
ABS、ブレーキアシスト(急ブレーキ時ブレーキ踏力サポート)、TRC(トラクションコントロール)、VSC(横滑り防止装置)、この3つの運転支援システムの上位で統合するのがVDIM。
それぞれの装置がバラバラにではなく、VDIMの指令で一括して制御されることにより、各装置が協力し合って車両が不安定になる場合はそれを予見し、早めに介入して制御を開始します。
これにより、ドライバーは自分のドライビングスキルを超えた運転で不意の挙動変化から起こる事故を抑止し、安定してスムーズな走りを車側から助けるのです。
これらの安全運転支援装置によって、広告コピーの「あ、うんのテクノロジー」通りに、ドライバーと車が呼吸を合わせるようにして走る、それが200系クラウンアスリートからの特徴です。
200系クラウンアスリートとライバルの燃費
200系クラウンアスリートの中古相場価格は?
200系クラウンアスリートの代表的なスペック
クラウンアスリート・前後代の見分け方
14代目210系(2012年~)
現行型はフロントマスクがかなり変更されており、保守層への影響が心配されましたが、案外スンナリ受け入れられたようです。
ただし、フロントグリル以外に大きな変更点は少なく感じます。
・200系のフロントグリルは左右ヘッドライト間に留まるが、210系はバンパー下部にまで広がる巨大なフロントグリルとなっている。
・200系より210系の方がやや細く切れ長のヘッドライト。
・200系より210系の方がヘッドライトとフォグランプの上下感覚が開き、バンパーが太くなったように見える。
中古車相場は259.9万~588万円と、初期モデルは手頃になってきています。
12代目180系(2003~2008年)
デザインテイストは200系まで共通ながら、識別点は多数あります。
・フロントグリルのクラウン(王冠)エンブレムは、180系はエンブレム単体が、200系ではエンブレムを貼った四角い枠が貼ってある。
・ヘッドライトは180系に対し、200系の方がつり上がっている。
・フロントバンパー左右下部開口部の形状が異なり、フォグランプが180系では四角、200系は丸型。
・180系は左右フロントフェンダーにウィンカーがあり、200系ではドラミラーウィンカーになっている。
・180系はドアの付け根にドアミラーがあり、200系は付け根からやや後ろのドア肩口につけられている。
・180系は左右フロントフェンダーから後部ドアにかけてウエストラインがあるが、200系には無い。
中古車相場は13.8~270万円と、高年式車は未だに高値推移です。
まとめ
「変わらないことに意義がある」とも言える保守層向けセダンのクラウン。
若いユーザー層まで対象にしたスポーツセダンのアスリートでも基本的には変わらず、12代目180系から200系への変化も、細部の変更こそ多いものの、全体的な印象は「どこから見てもクラウン」です。
何代かに一度大きな変化はありますが、それ以外はビッグマイナーチェンジに近く、その間のモデルは代が変わってもあまり古さを感じさせない、そんな保守的な部分は今でも変わらないと同時に、それがクラウンの良さでもあると言えます。