ボディー補強で乗り心地を良くする⁉株式会社CPMってどんな会社?

ボディー補強で乗り心地を良くする⁉株式会社CPMってどんな会社?

特集

東京都西多摩郡にある株式会社CPMは『補強で乗り心地を良くする』をテーマにドイツ車を中心としたラインナップでボディー補強パーツを製作している会社です。

そんな同社代表の篠原 誠さんに、 代表的な商品であるcpm LowerReinforcementの特徴やボディ補強と乗り心地の関係性などを、聞いてきました。

株式会社CPMとは?

CPMガレージ東京都西多摩市にあるcpmのガレージ / ©︎Motorz

今回お話を伺った株式会社CPM代表 篠原 誠さんは、アルミを中心とした金属加工を得意とする『有限会社 中央製作所』の3代目です。

中央製作所では、半導体から航空機部品、更にはフォーミュラニッポンのようなレーシングカーの部品といったワンオフパーツ製作などを行なっていました。

スーパーカー世代ということもあり、若い頃からクルマ好きだった篠原さんは実家が製作所であることを活かし、仕事の片手間で自作パーツなどを製作して、走りを楽しんでいたそうです。
これが、CPMを始めるきっかけとなります。

半導体などの仕事の受注が落ち込んだことから、クルマのボディー補強パーツの製作・販売事業に専念し、現在の株式会社CPMを立ち上げるに至りました。

元々、製作所で作っていた部品の多くは、傷やほんの少しのミスも許されない精密さが求められるものだったので、CPMでは一般的な自動車用品よりも高精度な傷チェックの検品が行われています。

BMWなどの欧州車を中心とした車種ラインナップを展開していますが、近年ではプリウスなどの国産車も販売を開始し、そのバリエーションは豊富。

BMWの専門ショップで、スーパーGTなどでもお馴染みのStudieのオフィシャルパートナーとしてスポンサードをしています。

CPM製品切削製品を切削する様子 / ©︎Motorz

CPM製品完成前完成前の製品がこちら / ©︎Motorz

しなやかにするための補強

cpm LowerRainforcement / ©︎Motorz

「ボディ補強をすると車の動きは良くなるかもしれませんが、街乗りでの乗り心地が悪くなったりするのが嫌なんですよね。」と語る篠原さん。

そして、年を重ねるごとにクルマの趣味も変わっていき、乗り心地を意識するようになっていったそう。

その影響もありCPMのパーツは、乗り心地をさらに良くする為のボディー補強という点が特徴的です。

「乗り心地を突き詰めるためのボディ補強という観点から言うと、固め過ぎてはダメでどこかで逃がしてあげるというか、たわませてあげる必要があるんですよ。

非常に難しいです。レーシングカーやサーキット走行をメインに考える方ならそんな事無いんでしょうけどね。」

純正でも剛性が高いといわれるドイツ車ですが、CPMの商品の多くはドイツ車がメインでラインナップされています。

その秘密は、商品が生まれたきっかけにありました。

2009年、篠原さんが当時のマイカーでだった『フォルクスワーゲン・ジェッタ』のオイル交換をしていた際に、純正のマフラーハンガーがスチールのプレス品な事を見て「このパーツをうちでアルミで作ったらどうなるんだろう?」と思い自身で製作を開始。

試作品をジェッタに付けると、想像以上の効果が出たそうで、これをきっかけに現在の人気商品である 『cpm LowerReinforcement』シリーズが生まれたそうです。

そして、ドイツ車にも効果があるという驚きと、協力してくれた仲間のプロショップなどの影響もあり、以後ドイツ車のラインナップが中心になっていきました。

”しなやかにするための補強”を体感してみませんか?

ボディ補強というと、乗り心地改善と言うよりはむしろタイムアップの為に必要なパーツ、という認識があるかもしれませんが、それだけではありません。
「ボディをしっかりとする事でサスペンションが設計通りにしっかりと動くようになり、乗り心地が改善します。
しかし、ボディが強すぎると余計な振動が車内にまで伝わってきてしまうので、そこでのバランスを取る部分が肝になって来ます。」


CPM代表©︎Motorz

CPMでは、その車が持つキャラクターや設計思想を最大限引き出すために、車種ごとにアルミの材質や厚さ、形状などを変えているそうです。

「ボディ補強パーツって、自分のクルマで試したいけど試せない。

それはやっぱり解決しなきゃって思いました。

だからお客さんのマイカーにCPM製品を取り付けて、試せる試乗会を開催しています。」

そして、取り付け前と取り付け後でオーナーの方に同じ道を試乗してきてもらい、製品の効果をなるべく体感しやすいようにしているのだそう。

これは、一般的なボディー補強パーツや乗り心地向上を狙っての製品は、数値化できるものが少なく、自分で体感してみたいというユーザー目線の意見を大切にしている篠原さんならではの催しです。

先駆者としての矜持

CPMデモカーBMWF82M4デモカーのF82 M4 /  ©︎Motorz

RECAROベージュデモカーの内装 ベージュの革に張り替えたRECAROのフルバケットシート / ©︎Motorz

ニッサンスカイラインR34GT-Rの限定色であるミレニアムジェイドにオールペンされたデモカーのF82 M4にも、当然CPMの補強パーツが装着されています。

CPMデモカーLowerReinforcement装着デモカーにLowerReinforcementを取り付ける代表の篠原さん  / ©︎Motorz

しかし、このM4のLowerReinforcementを開発する際には、問題がありました。

前モデルまでスチールのプレス品だった純正パーツは、このF82 M4からアルミ製の物に変わっていたのです。

これを目の当たりにした篠原さんは、「やられた。BMWも気付いたのか。これじゃ商売続かないかもって正直思いました。」

「でも、僕のやっていたことは正しかったんだってすごく自信が付きましたね。
それで、もっといいものを作ろう。メーカーに出来ないことをやろうって思うようになりました。」

純正アルミ板写真下が純正で付いていたアルミ板。/ ©︎Motorz

純正のアルミよりも更に乗り心地をよくするために、CPMでは従来のLowerReinforcementにプラスして、取り外し可能なx型のパーツを付け、自らの手でLowerReinforcementの効きを調整出来るような商品を開発。

このシャシー全体の剛性をチューニングする、新型LowerReinforcementのラインナップを今後増やしていく予定だそうです!

今年のcpmの活動

2018年のcpmはブランパンGTアジアをシリーズ通して戦うBMW Team Studie にチームスタッフとして全線帯同します。

「これまでの商品にもSUPER GTでのノウハウがフィードバックされていますが、今シーズン前線帯同していくブランパンGTアジアでも製品にフィードバックできる技術を吸収して新製品の開発に活かしていきたいです。」

と、篠原さんも意気込みは十分です。

今シーズンのBMW Team Studieの活躍と共に、cpmの新商品の開発に注目です!

BMWTeamStudieメンバーブランパンGTアジアを戦うBMW Team Studieのメンバー。 / 写真提供:cpm

ショップ情報

まとめ

モタガレ編集部が輸入車に乗る方にオススメする、ボディー補強パーツの株式会社CPMをご紹介しました。

同社は、前身である金属加工の製作所の技術を活かした商品を作っており、そこには篠原さんの感性やこだわりが存分に詰まっています。

実際に効果を体感したい方は、Studieなどの全国各地のショップで年に数回試乗会が開催されているので、詳しい日程については上記のブログをご覧になってください!

まずは、ご自宅の近くで開催される体感試乗会にて、その効果を実感してみてはいかがでしょうか?
 

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