今さら聞けない、自動運転のレベルって何?自動車メーカーの安全技術とは?

今さら聞けない、自動運転のレベルって何?自動車メーカーの安全技術とは?

特集


SF映画などでは多くのシーンで見られる人々が憧れていた車の自動運転。

現在様々なメーカーが自動運転技術を開発・販売していますがそれにはドライバーが運転するか、システム(クルマ)が運転するかの度合いでレベルが設定されています。

今回はそのレベルのご説明と現在活躍している各メーカーのシステムをご紹介します。
Contents
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  1. 自動運転車の概要
  2. 自動運転のメリットとこれからの課題
  3. 自動運転のレベルの定義
  4. 現在市販されている各メーカー主なシステム
  5. まとめ

自動運転車の概要

出典:https://www.subaru.jp/

自動運転車とは、文字通り人間が操作しなくても走行ができる車の事です。主にレーダー、GPS、カメラなどで周囲の環境を認識して行き先を指定するだけで自動的に走行します。現在では、基本的に車のセンサー主体で自動運転できる自動運転車開発が中心となっています。

すでに実用化されているロボットカーとしては、イスラエル軍があらかじめ設定されたルートをパトロールする無人車両を運用していたり、鉱山や建設現場などでダンプカーの無人運行システムがあるように限定された環境では、ロボットカーの需要が広がりつつあります。

一方で、一般人が公道で走行できる自動運転車はジュネーブ道路交通条約で常時人間の運転が必要であると定義されており、法的にも規制されているため、2017年現在ではどこの国でも発売されていません。後に触れる自動運転のレベル定義で、発売されているのはレベル3までで、レベル4以上の自動運転車は市販されていません。

しかし、ジュネーブ道路交通条約同様に常時人間の運転が必要であると定義されていたウィーン道路交通条約は人間によるオーバーライドと自動運転機能のスイッチオフが可能であれば規制対象としないと2014年に改正されました。これはレベル3までは規制対象としないという事です。また、国連においても国際基準の改正を含む、自動運転車実現の国際基準作りが進められています。
 

自動運転のメリットとこれからの課題

出典:https://www3.nissan.co.jp/
 

メリット

・人間のとっさの状況判断には限界がありますが、それをセンサーやカメラでいち早く危険を察知して回避行動を取り、交通事故を減らせる

・車間距離の詰めすぎや危険運転等で発生する交通の乱れや渋滞を緩和できる

・老若男女、無免許、障害者の方、酔っぱらいなど人を選ばずに車に乗車できる

・慢性的なバス、トラック運転手不足を補うことができる

・ハンドルやペダルをなくすことで車内を広くでき、乗員を進行方向に座らせる必要がなくなる
 

課題

・コンピュータに侵入されてのシステムの乗っ取りやソフトウェアの信頼性

・マニュアル運転が必要になる場合でのドライバーの運転技術・経験不足

・損害賠償責任や自動運転車の法規制

・地図を更新した際、それを考慮した運転ができるか

・天候の影響でナビゲーションシステムの障害や安全な運転が難しくなる可能性がある
 

自動運転のレベルの定義

出典:http://toyota.jp/

日本政府や米国運輸省道路交通安全局では自動運転のレベルを0〜5まで以下のように定義しています。
 

レベル0(通常運転)

ドライバーが常に加速・操舵・制動全ての操作を行う,言わば今までの普通の運転です。

前方衝突警告などの主制御系統を操作しない運転支援システムもレベル0に含みます。
 

レベル1(運転支援)

加速・操舵・制動のいずれかの一つをシステムが支援的に行う状態です。

自動ブレーキなどの安全運転支援システムなどがこれに該当します。
 

レベル2(部分自動運転)

システムがドライビング環境を観測しながら、加速・操舵・制動のうち同時に複数の操作をシステムが行う状態です。アダプティブクルーズコントロールなどがこれに該当します。

アダプティブクルーズコントロールは、先行車との車間距離を一定に保って自動追従走行を行い、車線を読み取りステアリングを自動操作しある程度のカーブを曲がる事もできます。

ただし、あくまでも運転支援システムであって、ドライバーは常時運転状況を監視操作する必要があります。常に運転の主体や責任はドライバーにあります。そのため、10~15秒以上ステアリングから手を離しているとシステムが解除される等の仕様となっており、自動運転はできません。
 

レベル3(条件付き自動運転)

限定的な環境下若しくは交通状況のみ、システムが加速・操舵・制動全てを行い、システムが要請したときはドライバーが対応しなければならない状態です。

通常時はドライバーは運転から解放されますが、緊急時のシステムが扱いきれない状況下には、システムからの運転操作切り替え要請にドライバーは適切に応じる必要があります。

しかし、人間のドライバーが緊急時にはスムーズに切り替えられない問題が指摘されています。事故時の責任はドライバーとなります。
 

レベル4(高度自動運転)

ここからがまだ市販されていないシステムレベルになります。一般市民が公道を走れるものは2017年時点では市販されていません。特定の状況下のみ(例えば高速道路上のみなど)、加速・操舵・制動全ての操作をシステムが行い、その条件が続く限りドライバーが全く関与しない状態です。

基本的にドライバーが操作をオーバーライドする必要はありませんが、前述の特定の状況下を離れると人間の運転が必要になります。レベル4に該当するシステムは、上記の鉱山等で運用されている無人ダンプや無人軍事用車両等、特殊環境で運用されているもののみです。
 

レベル5(完全自動運転)

完全な自動運転です。考え得る全ての状況下及び、極限環境での運転をシステムに任せる状態です。ドライバーの乗車も、ドライバーの操作のオーバーライドも必要ありません。安全に関わる運転操作と周辺の環境監視をすべてシステムに委ねます。
 

現在市販されている各メーカー主なシステム

多くのシステムが一定の車速域で、アクセル、ブレーキ、ステアリング等の操作を自動でアシストします。

区画線と先行車の両方を認識することで、渋滞から高速巡航まで、さまざまなシーンで運転負荷を大幅に軽減します。
 

スバル アイサイト・ツーリングアシスト(レベル2)

レヴォーグ ツーリングアシスト イメージ出典:https://www.subaru.jp

新型レヴォーグ、新型WRX S4に搭載されたアイサイトの新しいシステムです。
0km/h~約120km/hの幅広い車速域で、アクセル、ブレーキ、ステアリング操作を自動でアシストします。

機械的でぎこちない動きや急な制御が少なく、まるで人間が操作しているような滑らかな加減速、ハンドル操作をアシストしてくれます。
 

日産 プロパイロット(レベル2)

危険を察知して自動で停止。エマージェンシーブレーキ*1 *2 出典:https://www3.nissan.co.jp

セレナに搭載されたシステムです。約60km/h未満で走行時の車間および操舵制御を搭載した1.5~2.0Lクラス8人乗りミニバンがこれが世界初です。(2016年6月現在)

セット方法はプロパイロットスイッチを押した後に車速を設定、たったの2ステップで非常にシンプルです。
 

トヨタ セーフティセンス(レベル2)

予防安全性能評価出典:http://toyota.jp

カメラとレーダーを組み合わせて使うことによって豪雨や霧が濃い時などの悪天候でもシステムを維持しやすくなっています。自動ブレーキは時速10km~80kmと幅広く対応してます。

このシステムは機能の数で2種類のパッケージが用意されていますが、合計で26車種対応と非常に豊富なラインナップからかず選択できます。
 

ホンダ センシング(レベル2)

出典:http://www.honda.co.jp

レーダー、カメラを使用することで車なら最大100mまで認識できます。
自動ブレーキなど合わせて10の機能が搭載されていて、標識をメーター内に表示して標識への注意を促すシステムなど他社にはない技術も搭載されています。
 

Audi プレセンスプラス(レベル3)

my17_a8_top_usp1_2.jpg出典:http://www.audi.co.jp

2017年7月に発表されたアウディA8。ここで世界初のレベル3の自動運転システムが搭載されました。
レベル2とレベル3との大きな違いは、運転の主体がドライバーかシステムかの違いです。レベル2でも様々なシステムがありますがそれはあくまでアシスト。最終的にドライバーが状況判断が必要です。レベル3では、条件が揃えばシステムが主体になって自動運転できます。

そして、今回発表されたA8の自動運転できる条件は、「中央分離帯のある比較的混雑した高速道路を60km/h以下で走行しているとき」となっております。高速道路で時速60km以下となると、使用可能な区間が限定されますが、自動運転技術の大きな一歩です。
 

まとめ

出典:http://www.audi.co.jp/

いかがでしたか?

ここ数年で急速に発達している自動運転技術。ハンドルを握らなくていい時代が近い将来やってくると思うとワクワクしますね。

しかし、ここで書きましたように市販のほとんどのシステムはまだ自動運転技術のレベル2がほとんどでレベル4まではアシスト技術、もしくは限定された条件での自動運転技術なのでまだドライバーの運転や状況判断が必要です。

昨今の様々な自動車メーカーは最新の自動運転技術を開発していますが、まだ世に出ている技術は完全な自動運転ではなく、あくまでドライバーの負担を軽減するアシスト技術ということを理解してください。

また、各メーカーでシステムを作動させる条件が変わりますので、ご自身で運転される際は、しっかりシステムを把握して快適なドライブを楽しみましょう。
 
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