新車を買ったら何を付けるべき?絶対に必要な物とあると良いオプション!

新車を買ったら何を付けるべき?絶対に必要な物とあると良いオプション!

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長い納車待ちに耐えかねて中古車でガマンしたけど、いよいよ新車に乗り換えよう!という人も多いと思いますが、そこで考えるべきは「新車時に頼むべきオプション」です。

中には社外品でコト足りるので後からゆっくり考えればいいや…というものもありますが、単にオトクなだけでなく、新車購入時に頼まないとどうにもならないオプションもあるため、今回はそんな「絶対に必要な物と、あるとよいオプション」を紹介しましょう!

新車購入時の「オプション」には大きく分けて2種類ある

出典:https://www.flickr.com/photos/pestoverde/8763130149/

クルマのカタログやメーカー公式HPの「装備一覧表」を見ているとわかりますが、新車購入時のオプションには2種類あり、それぞれ扱いや重要度が異なりますから、まずそれを説明しましょう。

リセールバリューにも影響する「メーカーオプション」

メーカーで車が生産される際に組み込まれるオプションで、「メーカー自ら組み込む」ゆえにそう呼ばれていますが、メーカーオプションは基本的にその状態で工場を出るため、後から取り付けたい、キャンセルしたいという要望には、基本的に応えられません。

そのためユーザーが一番ジックリ考えて結論を出さねばなりませんが、高価なものが多いほか、数年たたずに時代遅れであまり意味がなくなったり、あとで修理の際に部品が欠品となって機能を完全に復旧できない可能性も考えておかねばならないでしょう。

なら何も考えずに「一番高いグレードでメーカーオプションも(後述するディーラーオプションも)全部!」なんて注文する人は少なくなかったのですが、クルマの価格が年々上がり、先進装備も増えている今、オプション全部込みだと予想外に高額となる場合もあるため、慎重に判断してください。

また、メーカーオプションの有無がのちのちリセールバリュー(新車価格に対する売却価格の比率…残価率)に響くこともあるため、WEBや雑誌で人気のオプションは把握しておくのが吉です。

社外品でも間に合うが、必需品もあるディーラーオプション

メーカーオプションと同じ理由で、工場からディーラー(販売店)に届けられた時点で組み込むため、そう呼ばれています。

メーカーオプションのようにクルマの骨格に関わったり、重要な部分の分解を伴わず比較的簡単に取り付け、あるいは単にクルマへ敷いたり置いたりするだけのものまであるため、社外品であとからジックリ自分の好みで決めればいいや、というものまでさまざま。

ただし、公道を走るクルマとしてすぐに必要となるものもあるため、ディーラーオプションでも「絶対に必要な物」はあります。

絶対に必要なオプション

出典:https://www.flickr.com/photos/hightechdad/32334540548/

ここではメーカーオプション/ディーラーオプションを問わず、「絶対に必要!」と思われるオプションについて紹介しましょう。

2023年9月現在の売れ筋車種や、近年急増しているPHEVやEVの例も含め代表的なものを書き出してみます。

高性能ヘッドランプおよびテールランプ

ヤリスでは廉価グレードには設定すらなく、上級グレードには標準装備で中間グレードならオプションとなるのが、LEDのヘッドランプおよびテールランプです(N-BOXではLEDヘッドランプが全グレード標準装備)。

普通のハロゲン式ヘッドランプでも見えないわけではありませんが、近年は集中豪雨や豪雪でのホワイトアウトなど、夜間以外でも視認性、あるいは周囲から判別してもらえる被視認性の重要度が昔と比べて非常に高く、灯火類への予算は惜しむべきではありません。

より上級の車種では、対向車が来ると幻惑しないよう自動で照射範囲を変える「アダプティブハイビーム」など高度な装備もありますが、それも含めて高性能な灯火類はオプションで装備できるなら必須と考えましょう

自動ブレーキや誤発進抑制装置の類

メーカーによって呼び方はさまざまですが、光学カメラやレーダー、レーザー、超音波ソナーといったセンサー類を駆使して、衝突時の被害を極限するため自動でブレーキを作動させる装置、前後に障害物があるにも関わらず発進して突っ込むのを防ぐ誤発進抑制装置は、今や必須です。

特に国産車なら2021年11月(輸入車は2024年7月)以降に発売またはモデルチェンジされた新型車、または継続生産車(※)でも国産は2025年12月(同2026年7月)以降は装着が義務化されている自動ブレーキは、2023年9月現在だとまだメーカーオプション扱いの車種があります。
(※継続生産車とは、モデルチェンジを受けないまま生産・販売が続いている車のこと)

自動ブレーキと同じセンサーで制御を追加するだけの機能(車線逸脱警報・同抑止機能など)ならともかく、自動ブレーキの標準装備車でも超音波センサーの追加が必要な誤発進抑制装置はメーカーオプションという例が多いのですが、コンビニの駐車場などでアクセル操作を誤って店舗へ突っ込む前に、装備しておくべきです。

また、センサーによる検知と関係なく、電子制御スロットルの制御変更のみで急アクセルを抑制する…ヤリスだと「プラスサポート(急アクセル加速抑制)」という名称でディーラーオプション設定されている機能も、走行中にブレーキと間違えてアクセルを強く踏み込み、パニックになったまま加速を続けるのを避けられるため、同様。

バックモニターやサポートモニター類

バックモニターも新型車では2022年5月から、継続生産車では2024年5月から義務化されているため、まだ新車でメーカーオプション扱いのクルマが残っていますが、あればとにかく便利このうえない装備です。

現在のクルマは衝突安全性能確保のため、特に後側方の視界に難がある車種が多く、昔のように運転席と助手席ごしに後ろを振り返り、サイドミラーを併用しながらバックすれば何とかなるものではなく、車種によっては真後ろの至近距離も把握困難だったりします。

小さなクルマほどタイトな空間へ駐車しがちなことを考えれば、クルマのサイズによっては必要ない!と断じるものでもないため、バックモニターがメーカーオプションになっていれば、迷わず装着を選択しましょう。

「パノラミックビューモニター」などの名称で呼ばれる、周囲を撮影してクルマの真上から見たように合成してモニターに映す機能も、至近距離の死角をサポートしてくれますから同様です。

また、現在はバックモニター用カメラや、他のカメラも含め周囲から近づく車両を検知してブレーキをかけるパーキングアシストもありますから、安全性第一、事故になればバックモニター代をケチった分など一瞬で吹っ飛びますし、その修理で等級を据え置くほど保険会社も優しくありませんから、重要度が上がりこそすれ下がることはありません。

電動格納式ドアミラー

一度使えばやめられない、標準装備されていてしかるべき便利装備の電動格納式ドアミラーですが、軽自動車やコンパクトカーでは上級グレードだけ標準装備という例が結構あり、それ以下のグレードではメーカーオプションなのを知らずに読み飛ばすと、納車後に泣きます。

令和の時代に購入した新車で、いちいち手でバタンとドアミラーを閉めたり、それも忘れて周りの人から邪魔者扱いされるより、最初からつけてしまいましょう。

AC100V・1500Wアクセサリーコンセントや車外給電機能

ヤリスやヤリスクロスのようにフルハイブリッド車を選べる車種、あるいはフルハイブリッド専用車、PHV(プラグインハイブリッド)、EV(電気自動車)で、AC100V・1500Wのアクセサリーコンセントがメーカーオプション設定になっていれば、迷わず選びましょう。

V2H(Vehicle=自動車 to Home=家)と呼ばれる、停電時に家庭用の非常電源となれる車外給電機能も同様で、PHVやEVなら充電ソケットに併設している場合もあれば、車内へ別に装備、あるいは車外から接続する別機器のオプションもありますが、これも同様。

そもそもフルハイブリッド車を含む電動車とは、「自走可能な巨大モバイルバッテリー」として運用しないと100%本領発揮しているとはいえず、このメーカーオプションを選ばなければ、ハイブリッド車なんて「ただのすごく燃費イイクルマ」でしかありません。

大地震や集中豪雨、台風といった大災害が日常的に、それもいつどこで自分が直面するかわからない時代になっていますから、その状況でサバイバルに有利な機器を、たった数万程度のメーカーオプションをケチったばかりに「ただのクルマ」にしてしまって、後から泣いてもどうにもならないのです。

長い充電ケーブル

トヨタでいうと超小型EVのC+podに標準装備の5mとは別に、メーカーオプションで15mのAC200V充電ケーブルの設定があり、公共の充電スタンドならケーブルとコネクターつきですから問題ありませんが、それ以外に自車のケーブルからコンセントを差し込む場合が問題です。

コンセントを差し込める位置から遠くへクルマを止めざるを得ない場合、また付属の5mケーブルで最適な位置に他車が止まっていて移動をお願いできない時など、せっかく充電環境があるのに充電できない!というのは悲しすぎます。

寒冷地仕様

昔なら「寒冷地仕様」といっても12Vバッテリーが大きくなったり、リヤガラスに曇り止めの熱線がつく程度でしたが、現在は「ウインドシールドデアイサー」と呼ばれる、ワイパーの凍結を防ぐ熱線がフロントガラスに備わるなど、強化されています。

近年は水害だけでなく、冬期の雪害で渋滞する中、降り積もった雪をキャビンの熱だけで溶かしきれずにワイパーが凍りつき視界悪化というのも考慮せなばならず、むしろ寒冷地仕様が必須だった雪国の人なら持っている融雪スプレーなど持っていない地域の人ほど、寒冷仕様の装備がありがたくなりました。

沖縄のように時代が変わろうと南国というならそうでもありませんが、それ以外の地域なら寒冷地仕様で備えていてしかるべきでしょう。

あった方がよいオプション

出典:https://www.flickr.com/photos/154073030@N05/42451125061/

ここでも同様に、「必須というほどではないけども、あった方がよいオプション」を紹介します。

純正アルミホイール&タイヤセット

「社外品でいいんじゃない?」と思いがちですが、社外のアルミホイールはあくまでユーザーの好みで選ばれるため、好みによっては一般的な…広く理解される組み合わせになるとは限りませんし、後々のリセールバリューでは純正アルミの有無もひとつのポイントになります。

なお、取り付けはディーラーでもできるためディーラーオプションと思われがちですが、メーカーでまとめて発注する関係上か、メーカーオプション扱いというケースが多いようです。

スペアタイヤと工具セット

そもそもスペース上、スペアタイヤなんて置くところがないので緊急用のパンク補修セットで済ませたり、ランフラットタイヤというパンク後もタイヤ交換/修理可能な場所まである程度自走できるタイヤを組む高級車もあります。

しかし、自前でスペアタイヤに交換できるならばより最適・確実ですから、スペアタイヤを選択可能な車種(ヤリスなど)なら、ジャッキやホイールナットレンチとセットでオプションを頼んでもよいでしょう。

ヤリスの場合、ジャッキ&ホイールナットレンチ単品ならディーラーオプション、スペアタイヤもセットならメーカーオプションです(スペアタイア単品のオプション設定はない)。

自動防眩(ぼうげん)ミラー(今ならドライブレコーダーつき)

後方のクルマのヘッドライトが眩しい!という時に自動で防眩モードに切り替えてくれる自動防眩ミラーは昔からある装備で、別に手動で切り替えても支障はないため必須というほどではありませんが、あれば便利です。

ただ、今はドライブレコーダー付きで意外に高価(ヤリスなら税込み53,900円)なため、ドライブレコーダーは自分で選びたい人、社外品のワイドミラーやデジタルバックミラーを使いたい人は、あえて選ばなくてもよいでしょう。

パワースライドドアとパワーバックドア

軽やコンパクトに限らず、廉価グレードでは今でも手動が標準、パワースライドドアはメーカーオプションという車種は案外多いものですが、坂道で止まった場合は上り坂なら一気にガバっと開いて閉じにくく、下り坂ではその逆と、手動スライドドアは案外辛いものです。

できれば、メーカーオプションのパワースライドドアはあった方がよいでしょう。

何より、荷物を持っていてもリモコンや、スマートエントリー連動で近づいたり足をクルマの下へ置くだけで自動ドアのように開くものもありますし、同じようにSUVやミニバンのテールゲートが自動化された、パワーバックドアもあれば便利です。

スマートエントリー

昔ながらの、鍵でドアの施錠/解錠、鍵穴へ差し込んでひねりエンジン始動…というのは「ドライブの儀式」として気持ちを切り替えるのには大事ですが、荷物をアレコレ持っていて両手が塞がっており、ポケットの中の鍵を出すのも一苦労…だと不便でしかありません。

その点、ポケットやバッグに入れておくだけでドアの施錠や解錠は近づくだけ、あるいは近づいてドアノブに触るだけ、荷物を載せたらスイッチでエンジン始動なりシステム起動し、鍵を出す必要がない…というスマートエントリーは、とても便利!

とはいえ必須というほどではありませんし、まだメーカーオプションという車種・グレードもありますが、あって便利なのは間違いないですし、今どきカギでガチャガチャやる新車というのも、格好がつかないものです。

ベンチレーションシート

2023年夏の酷暑はヒドイもので、エアコンをつけても車内が快適になるのに相当時間がかかるほどでしたが、それより問題なのが車外にいた時の汗!

5分も外気にさらされ、陽光にあぶられれば汗だくですから、エアコンが効いても背中がじっとり濡れていて気持ち悪い…という人も多かったことでしょう。

一見して高級そうなオプションの革張りシートなど酷暑にはかえってデメリットばかり目立ちますが、これからの時代に必須となりそうなメーカーオプションが「ベンチレーションシート」。

シートの中から送風、あるいは吸気してシートとカラダが触れる部分の快適性を増し、濡れた衣服の乾燥も促進してくれるといい事づくめで、高級車では標準装備される例が多いものの、それ以外の車種やグレードでメーカーオプション設定があれば、選んでおきたいものです(後付けでベンチレーション機能のあるシートカバーもあります)。

ETC車載器

前のクルマから外して再セットアップ…よりは、新しく取り付ける人の方が多そうなETCですが、社外品でも別に構いません。

ただ、今となっては高速道路に乗るのにわざわざ止まる人は少数派ですから、新車時から装着されてセットアップも済んでおり、あとはカードを刺すだけなら面倒もなくてよいでしょう。

買ってすぐに高速道路を使ったドライブをする予定があるなら、ディーラーオプションでつけておいた方がよいです。

案外使わないオプションもある?

出典:https://www.flickr.com/photos/hightechdad/7142180633/

ここまで「これは必須!」「これもできれば!」というオプションを紹介しましたが、それ以外で大掛かりで高価な割には、案外使わなさそうなオプションもあります。

昔は流行ったものの、今や「必要ないんじゃない?」と思いそうな代表格がサンルーフ。開ければ確かに開放的ですが、今や締め切ってエアコンをかける人の方が多いことも事実。

それでも夜のドライブや、ドライブ中の景色を楽しむアイテムとしては長年愛されているのがサンルーフなんです。

メーカーオプションでもディーラーオプションでもないけど必需

出典:https://www.flickr.com/photos/squeakymarmot/5530590107/

ここまで各車の「装備一覧」に掲載されるようなメーカーオプション、ディーラーオプションを紹介してきましたが、最後にそれらとは別にディーラーで注文できる、「アクセサリー」や「カーケア用品」に分類できる、代表的な必需品を紹介します。

まずは「フロアマット」で、試乗車にはついているので、てっきり標準…と思いきや、案外そうでもなく、車種専用品をアクセサリー一覧の中から選んで、ディーラーで頼んでしまうのが一番手っ取り早いです。

さらに、カーケア用品で「三角表示板」と「緊急保安炎筒(発煙筒)」は、保安基準で車内への常備が義務化されています。

あとは事故時や浸水時など、通常のドアや窓の開閉で脱出できない場合のハンマーやカッター。これらはカー用品店やホームセンターで売っている場合も多く、必ずしもディーラーで新車と同時に受け取る必要はないのですが、必需品として覚えておき、忘れそうならディーラーで新車注文時に頼んでしまいましょう。

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