ガソリン代を少しでも節約したいという方は、多いのではないでしょうか。
ハイオク車にレギュラーガソリンを入れたらどうなるのかと、考えた事がある方も少なくはないはず。
ハイオク車にレギュラーガソリンを入れると、いったいどうなるのでしょうか。
Contents
ハイオクとレギュラーの違いって?
そもそも、ハイオクとレギュラーは、何が違うのでしょうか。
ハイオクの正式な名称は「ハイオクタンガソリン」で、レギュラーガソリンに対してオクタン価の高いガソリンです。
オクタン価は、ガソリンのエンジン内での自己着火のしにくさ、つまりノッキングの起こりにくさを示す数値で、オクタン価が高いほどノッキングが起こりにくいということになります。
ノッキングとは?
ノッキングは、ガソリンエンジンにおけるシリンダー内での「異常燃焼」のことで、通常のガソリンエンジンは、シリンダー内の混合気をピストンで圧縮した所にスパークプラグで着火させ、爆発・燃焼を起こしてエネルギーを発生させます。
しかし何らかの原因でスパークプラグに電気が流れる前に燃焼してしまった場合、これは異常燃焼、すなわちノッキングです。
壊れる?壊れない?
では、実際にハイオク仕様の車にレギュラーガソリンを入れると、壊れてしまうのでしょうか?
結論から言うと、動かなくなってしまったり、エンジンが壊れてしまうといったことはありません。
なぜかと言うと、現代のほとんどの車には「ノッキングセンサー」と呼ばれるノッキングを防止する機能がエンジンに搭載されているからです。
エンジン内でノッキングが発生するとその周波数を捉えてECUに送り、スパークプラグの点火タイミングを遅らせてくれるというのが、簡単なノッキングセンサーの仕組みです。
ただし、レギュラーガソリンを入れることによって本来よりも低圧縮の状態で爆発してしまう為、十分なパワーを発揮できないことに加え、何度もレギュラーガソリンを給油しているとセンサー類に悪影響を及ぼす可能性もあるので、やはり普通にハイオクを入れるに越したことはないでしょう。
輸入車の多くがハイオク仕様なのはどうして?
ちなみに輸入車には、比較的ハイオク仕様が多い理由は、スタンドで購入できるガソリンのオクタン価が国によって違うため。
例えばヨーロッパで販売されているガソリンは3種類で、レギュラー、ミディアム、プレミアムという区分となっています。
ヨーロッパにおいてはオクタン価95のミディアムが基準となっているのに対し、日本のレギュラーのオクタン価89以上と差があるため、日本に輸入されると自動的にハイオク指定となるわけです。
レギュラー仕様にハイオクを入れるとどうなる?
一方で、レギュラー仕様の車にハイオクガソリンを入れても、壊れることこそありませんが、あまり変化はありません。
ただ、ハイオクガソリンにはレギュラーガソリンよりも高性能のエンジン洗浄剤が添加されている為、エンジン内部のクリーニング効果が期待できます。
その為、長い目で見れば効果があると言えるかもしれませんが、たまに入れるくらいでは、その効果を実感するのは難しいかもしれません。
まとめ
仕組みがわかると、やはりハイオクを指定されている車には、ハイオクガソリンを入れるべきだということがわかったかと思います。
愛車の性能を長く維持するためにも、メーカーが指定する通りのガソリンを使用するのが安全と言えるでしょう。