春のお出かけシーズンやゴールデンウィーク、夏休みやお盆休みなど、高速道路を使って出かけることは多々あると思います。
そんな楽しい休日ドライブにつきものなのが、渋滞とサービスエリア(SA)やパーキングエリア(PA)の混雑です。
時間をかけてやっと渋滞を抜け、SA・PAにたどり着いてもSA・PAが大混雑。どの駐車スペースも満車で、駐車できる場所が見つからない。
そんな時、いったいどうすれば良いのでしょうか?
SA・PAが満車だったときの対処法をNEXCOに聞いてみた
SA・PAの駐車スペースが満車だったとき、どうすればいいのかを高速道路を管理するNEXCOに聞いてみたところ、次のような回答がありました。
「エリアを出て、次のエリアに向かっていただくほかありません。
SA・PA内は、安全のため路面に進行方向を示す矢印を表示しており、一方通行なので逆走はできません。」
やはり駐車スペースがない場合は、諦めて次のSA・PAへ向かうしかないようです。
しかし、「もう一周回ったら空いているかも」と、誰もが1度は思ったことがあると思います。
実は、この「もう一周」が思わぬ危険につながることがあるのです。
気づかなかったでは済まされない!SA・PA内の逆走
先ほどのNEXCOの回答にもあるように、SA・PA内は一方通行です。
そのため、路面に書かれている矢印の表示に従い、進むことがルールとなっています。
矢印と逆方向に進むと逆走となるため、正面衝突などの危険な事故を引き起す可能性があり、最悪の事態となってしまうことも。
事実、NEXCOが発表した「高速道路における逆走の発生状況」のデータによると、高速道路における逆走事案は次のような場所と割合で発生しています。
- インターチェンジ(IC)やジャンクション(JCT)での逆走事案が約60%
- 本線での逆走事案が約20%
- SA・PAでの逆走事案が約10%
つまり、逆走事案の10件に1件がSA・PAで発生しているという計算になります。
IC・JCTや本線と比較すれば速度が遅いことから、大惨事にはなりにくいとはいえ、通行できる車線数が少ないため、SA・PAで逆走による事故が発生してしまうとSA・PAが混雑し、身動きがとれない状態となる可能性があるのです。
そのため、SA・PA内で駐車スペースが見つからず、矢印の標示に従って走行していった結果、本線へ出てしまった場合は、速やかに次のSA・PAを目指しましょう。
SA・PAはどのくらいの間隔で設置されているのか?
駐車スペースが見つからず、本線へ出てしまったことで次のSA・PAを目指すことになった場合、どのくらい先に次のSA・PAがあるか不安になるかもしれません。
NEXCOは、SAはおおよそ50km間隔、PAはおおよそ15km間隔で設置してあると公表しています。
ただし、路線の特徴などによって設置する場所を決めるため、必ずしも50kmもしくは15km毎にあるわけではありません。
しかし、次のSA・PAまでの距離がおおよそわかっているだけでも、気持ちにゆとりが持てるのではないでしょうか。
SAとPAって何が違うの?
これまで、SA・PAのことを述べてきましたが、SAとPAはいったい何が違うのでしょうか。
NEXCOでは、SAとPAを次のように定義しています。
SAは、人と車が必要としているサービスを提供できる休憩施設。PAは、ドライバーの疲れや緊張をとるためのサービスを提供している休憩施設。
定義だけ読むと曖昧で、正直よくわからないかと思います。
また、提供しているサービスはSA・PAの利用状況に合わせて変わるため、サービス内容でSAとPAを区別することはできません。
近年、SA・PAの規模の拡大やサービス内容の充実により、SAとPAの区別はさらに難しくなってきています。
しかし、開通後にSA・PAの施設や提供するサービスの内容が変わっても、名称がSAからPAに変わったり、PAからSAに変わったりすることはないのでご安心ください。
まとめ
高速道路での旅路で欠かすことはできないSA・PA。
混雑や満車時は周りの状況に応じて、ハザードをつけて一時的に停車したり、次のSA・PAへ向かったりするなど柔軟な対応が求められます。
ただし、気を付けなければならないのは、SA・PA内での逆走です。
統計データからもわかるように、SA・PA内での逆走事案は約10%を占めています。
逆走は危険な行為であり、重大事故の原因にもなるため、絶対にしないよう、路面に書かれている矢印の標示に従って通行しましょう。