『侍シリーズ』は、MDNマドンナがプロデュースするエアロブランド『ダークネス』発信のニューラインだ。
オーナーを武将に、ハイエースを軍馬に見立てた独創的なコンセプトを元に、ハイエース好きの勇猛な男たちの世界観を表現している。
200系4型のスーパーGL/ダークプライムをベースとするデモカーは、見た目に終始せず、走りのためのチューニングも本気。
エンジンや足回りも戦国武将の軍馬のイメージに恥じない、速くてタフなパフォーマンスに仕上げられている。
Text : Isao Katsumori
Photo : Yukio Yoshimi
馬具をイメージした迫力のエアロフォルムは機能性も大
軍馬の馬具をイメージしてデザインされたというオリジナルのエアロフォルム。
強烈なインパクトを放つフロントバンパーは、整流効果に加えて、エンジンのクーリングにも配慮した確かな機能性がウリだ。
サイドステップはボディ下部への気流の巻き込みを抑える設計に。
パラシュート効果を防止するアウトレットダクトを備えたリアバンパーは、4本出しマフラーを装着するデモカー用にカスタマイズされた専用品で、通常はマフラーレス仕様となる。
なおこの他に、オーバーフェンダーやリアウィングのようなエアロパーツ開発にも現在着手中。
侍スタイルの完成度は今後も一段と高まる模様だ。
エンジンはスーパーチャージャーでチューン
侍シリーズは、走りも確かで機能的であることもウリのひとつ。
エンジンやサスペンションをチューンアップすることで、装着するメリットが一段と高まるのだ。
2.0リッターガソリン仕様となるデモカーは、エンジンをスーパーチャージャーでチューンし、エアロパーツの空力や冷却性能をフルに生かしている。
前置きレイアウトの大容量インタークーラーはワンオフで製作。
ECUセッティングはLINKで行ない、最大ブーストは0.9kgf/cm²。
気になる最高出力は非公開だ。
ちなみに、ミッションはATではもたないことからDX用の5速MTに換装されており、このことからもかなりのパワーであることが窺える。
足はオリジナルで開発。ブレーキはブレンボ6POTを起用
「走る」「曲がる」「止まる」の性能をトータルで高めてこそ、"軍馬"としてふさわしい運動能力が得られる。
走りとルックスの両立を図った3インチダウンの足回りでは、新開発となるオリジナルダンパーが注目ポイント。
ダンパーが初期入力の強弱を敏感に感じ取り、それに合わせ減衰力を自動で最適化する優れモノで、コーナリングや高速巡航(横風等)でのスタビリティを大きく向上させている。
一方、スーパーチャージャーによる高出力化に伴う制動力の強化には、ブレンボの6POTキャリパーキットを起用。
フル定員乗車&高速走行といったシーンでも余裕のストッピングパワーを発揮する。
甲冑をテーマに演出。室内にも侍テイストが満ちる
インテリアは真田幸村の甲冑をイメージした、赤と黒が基調のカラーコーディネート。
レカロのSR3を採用するシートをはじめ、オリジナルのセンターコンソールやダッシュボード、天井などは、表皮をレッド×ブラック(ダイヤキルト)のレザーで統一した作り込みになっている。
荷室の天井に施された強大なブラックホールは兜の鍬形をイメージした装飾。
さらに、サイドボードは光沢のあるブラック塗装で、漆喰の質感を連想させている。
外装同様に内装も、侍テイストが満ちた唯我独走のカスタマイズスタイルだ。
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