日産R35GT-R(2007-2009)はどんな1台だったのか?

日産R35GT-R(2007-2009)はどんな1台だったのか?

カタログ

日産 R35 GT-R(2007-2009)は、R35 GT-Rがデビューしてから最初の大きなマイナーチェンジまでの前期にあたる世代です。

R35 GT-Rの開発責任者である水野和敏氏は、「3年後にGT-Rの本当の姿を見せる」と宣言し、GT-Rは進化し続けると公言しました。

そして宣言通り、開発の手が緩められることはなく、進化し続けています。

日産 R35 GT-R(2007-2009)とは

日産 R35 GT-R 2007-2009 カモフラージュ 外観

出典:https://global.nissannews.com/ja-JP/releases/release-f0a9969d9e1c9e1417702d34396ca341/photos/0


2007年にデビューした日産 R35 GT-Rは、「PMパッケージ」と呼ばれる新しいプラットフォームに、GT-R専用V6ツインターボエンジンを搭載し、デビューしました。

ドイツのニュルブルクリンクで鍛え上げられた走りは、スポーツカーとしてのポテンシャルは高い次元にあったものの、街乗り領域での乗り心地はハードなフィーリング。「マルチパフォーマンススーパーカー」らしいヤンチャな一面が押し出されているGT-Rが、2007年~2009年までのモデルです。

おすすめポイント1:速さを追いかけたエンジン

日産 R35 GT-R 2007-2009 エンジン

出典:https://global.nissannews.com/ja-JP/releases/release-5d5700d77dd2153884504703c6b87dfc-071024-01-j

走りの心臓部分であるエンジンは、R35 GT-R専用に開発された3.8L V型6気筒ツインターボエンジンで、最高速度は309km/h。

デビュー当初ですら480馬力/6400rpm・588Nm/3200-5200rpmを発揮していたものの、2008年からは485馬力/6400rpm・588Nm/3200-5200rpmへと出力をアップしています。

日産 R25 GT-R エンジン 登載

出典:https://global.nissannews.com/ja-JP/releases/release-5d5700d77dd2153884504703c6b87dfc-071024-01-j

レーシングマシンに使われる技術がフィードバックされたエンジンは、最高出力・最大トルクともに高いパフォーマンスを実現していることが特徴です。

いかなる場合でも思いどおりの加速ができるよう設計されており、どのギアでもどんな状況でも太いトルクで車を走らせてくれます。

また、世界一過酷なサーキットとして知られるニュルブルクリンクでのラップタイムで2008年当時、量産車最速タイムを記録。

ポルシェやフェラーリなどの記録を上回る快挙を成し遂げました。

おすすめポイント2:進化の余地があるプラットフォーム

 

日産 R35 GT-R プラットフォーム 透視

出典:https://global.nissannews.com/ja-JP/releases/release-5d5700d77dd2153884504703c6b87dfc-071024-01-j

高い性能を有するエンジンパフォーマンスを支え、走りの質感や乗り心地にも影響するプラットフォームは、新設計の「PMパッケージ(プレミアム・ミッドシップ・パッケージ)」が採用されています。

開発責任者の水野和敏が作り出したこのパッケージは、前後重量配分やトラクション性能、他の動力源への応用など、多様な可能性を秘めたプラットフォームです。

フロントタイヤ側にエンジン、リアタイヤ側にトランスミッションを搭載するトランスアクスル方式を採用。

スポーツドライビングおよびドライブフィールに安心感を与えるプラットフォームは、車の基本であり、重要な部分です。

R35 GT-R専用の「PMパッケージ」は、潜在能力が高く、進化・改良の余地が多いプラットフォームとなっています。

おすすめポイント3:モデルイヤーでの変更点

日産 R35 GT-R リアビュー

出典:https://global.nissannews.com/ja-JP/releases/release-5d5700d77dd2153884504703c6b87dfc-071024-01-j


日産 R35 GT-Rのトピックとして、モデルイヤー制を導入していることが挙げられます。
2007年~2009年までの、モデルイヤーでの改良点は以下の通りです。

・2008年、2009年モデルとして米国での販売を開始
・2008年、ニスモから「NISMOクラブスポーツパッケージ」の発売
・2008年、一部改良
・2009年「SpecV」を発売
・2009年、オーナー向けロイヤリティプランをスタート
・2009年、一部仕様変更

日産 R35 GT-R インテリア

出典:https://global.nissannews.com/ja-JP/releases/release-5d5700d77dd2153884504703c6b87dfc-071024-01-j

【2008年の改良点】
・ショックアブソーバーの構造変更
・フロントサスペンションバネレートの向上
・エンジン最高出力を5馬力アップし485馬力となる

【NISMOクラブスポーツパッケージ】
ニスモから発売された「NISMOクラブスポーツパッケージ」の主な内容は以下の通りです。
・軽量レイズ製鍛造アルミホイール
・レカロ製カーボンバケットシート
・チタンエキゾーストシステム

【2009年の改良点】
・フロントサスペンションのショックアブソーバーおよびスプリングの精度向上
・リアサスペンションのラジアスロッドブッシュ剛性の向上

おすすめポイント4:スペックVの登場

日産 R35 GT-R スペックV

出典:https://global.nissannews.com/ja-JP/releases/release-5d5700d77dd2153884504703c6b87dfc-071024-01-j

2009年に登場したスペックVは、GT-Rファン待望のモデルです。

専用装備や専用チューニングが施されることで、より高い運動性能が引き出されています。

徹底的なチューニングや軽量化が施され、GT-Rらしいスポーツ性能に特化したグレードがスペックVなのです。

日産 R35 GT-R カーボンセラミックブレーキ

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【R35 GT-R スペックV専用の内容】
・専用エンジンチューニング
・最大トルクを一時的に上昇させる「ハイギヤードブースト」を搭載
・ブレンボ製 専用カーボンセラミックブレーキ (NCCB: Nissan Carbon Ceramic Brake)
・2シーター化(後部座席の廃止)
・バネ下の軽量化
・再セッティングされたビルシュタイン製サスペンション
・ショックアブソーバーの特性変更(2009年改良時)
・ノーマル比での軽量化60kg

まとめ

日産 R35 GT-R スペックV 外観

出典:https://global.nissannews.com/ja-JP/releases/release-5d5700d77dd2153884504703c6b87dfc-071024-01-j


日産 R35 GT-R(2007-2009)は、多くの人の手にわたることでオーナーのフィードバックを反映させることが可能な、いわば成長期です。

オーナーの好みにチューニングできる余地が多くあるモデルなので、ピュアなR35 GT-Rを楽しみたいという方やチューニングベースとしてのR35 GT-Rが欲しいという方は、2007年~2009年モデルが狙い目ではないでしょうか。

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