ガンダムみたいなジムニー!?タイヤメーカーが本気でJB64を仕上げるとこうなる【YOKOHAMATIRE GEOLANDAR X-AT】

ガンダムみたいなジムニー!?タイヤメーカーが本気でJB64を仕上げるとこうなる【YOKOHAMATIRE GEOLANDAR X-AT】

特集

白基調の迷彩柄が印象的なJB64ジムニーは、2020年のオートサロンに出展されたヨコハマタイヤのデモカーです。インパクト抜群の外装デザインのモチーフとなったのは「ガンダム」だそう。今回は、見た目だけではなく、細部にまでこだわり抜いた、ヨコハマタイヤのJB64ジムニーをご紹介します。

Text : Shingo MASUDA / Photo : Tomoaki ISHIGAMI

男心をくすぐるマッドな迷彩柄

今回ご紹介するJB64ジムニーは、東京オートサロン2020のヨコハマタイヤブースで、フォード F-150ラプターの荷台に載せられていた、“あの”ジムニーです。

改めて見てみると、細部にまでこだわり抜いた完成度の高さに感心させられます。

白基調の迷彩柄でフルラッピングされたボディのコンセプトは、ずばり「ガンダム」!

そこまでガンダムフリークではない筆者ですが、マッドな迷彩柄が醸し出す「適度なおもちゃ感」が男心をくすぐり、その面影がしっかりと伝わってきます。

老舗ショップと仕上げたこだわり仕様のJB64

ジムニーカスタムの老舗「コンドーオート」に依頼して制作されたこのJB64ジムニーには、専用チューニングされたサスペンションをインストール。

リフトアップ量は25mmとやや控え目でありながら、コンドーオートオリジナルの前後バンパーによって、数値以上にアップライドされたスタイルに仕上がっています。

フロントには、コンドーオートオリジナルスキッドプレートを、リアにもコンドーオートオリジナルマフラーを装着。

ツボを押さえたパーツチョイスで、さらにオフローダーらしい“上げ感”が演出されています。

力強さと高級感を与えるホイールとタイヤ

さらに足回りを引き締めるのは、ヨコハマ GEOLANDAR X-AT(ジオランダー エックス-エーティー)と、ジムニー専用ホイールのADVAN Racing RJ-D2。

やや華奢になりがちなJB64の足回りにがっしりとした力強さを与え、ダイヤカットによるマシニング処理が施されたステップ形状のリムの印象も相まって、高級感すら感じられる仕上がりです。

嫌な硬さのないしなやかな乗り味

このように、見た目のインパクトも十分な、ヨコハマタイヤのJB64ジムニーですが、走行性能に直結するタイヤを開発するヨコハマタイヤらしく、特質すべきは上質な走行フィール。

まず、走り出して一番に驚いたのは、リフトアップ車両にありがちな足のツッパリ感がないことでした。

そのおかげで、悪路を走行しても細かい振動が抑えられ、これがジムニー?と疑ってしまうほど、しなやかな乗り心地に仕上がっています。

一方で、乗り心地を重視した足回りのセッティングにしたことで懸念されるのが、フィーリングが柔らかすぎてフワフワしてしまい、ステアリングと車体の動きがチグハグになってしまうこと。

その点も、減衰力を絶妙にセッティングすることで、柔らかいけどコシがあり、ややRのきついカーブや交差点、さらに速度の必要なレーンチェンジなどでも、お尻や腰回りがムズムズするような不快な挙動は感じません。

ゴツイ見た目とは裏腹に優しい乗り心地のGEOLANDAR X-AT

次に感心したのが、やはりタイヤです。

装着されたGEOLANDAR X-ATは、M/T(マッドテレーン)のようにブロックが大きく、そのゴツゴツしたビジュアルは、フルラッピングされたジムニーの迫力にベストマッチしています。

また、サイドのデザインが両面で異なり、好みに合わせて選べるのも「オシャレは足元から!」というこだわり派には嬉しいポイントです。

そして、そのワイルドな見た目にも関わらず、乗り味はとってもソフト。ロードノイズも静かです。

停止状態からの走り出しも、余程神経をとがらせ、ネガな部分を見つけてやろうという意地悪な気持ちでもない限り、オフロードタイヤにありがちなゴロゴロとした振動を感じることはできませんでした。

綿密に計算されたブロックパターンで低ロードノイズを実現

もちろん、スピードが上がっても、ゴーゴーといったロードノイズはほとんどなし!

メーカー担当者の話では、単純なゴムの柔らかさだけでなく、走行中のタイヤに巻き込む空気を効率的に逃がすブロックパターンを採用することで、ロードノイズの発生を抑えているそう。

技術の進歩とメーカーの努力には、頭が下がります。

また、エアボリュームがあり、しなやかなコンパウンドを使用していることも、“乗り心地が良いのにコシがある”このデモカーの、乗り味に大きく貢献していることは明らかです。

最新デモカーにも期待大

ジムニーと言えば、本格的なオフロード仕様に仕上げるのが王道のカスタムですが、このJB64ジムニーは、レトロ感のあるお洒落な軽自動車としても人気です。

今回ご紹介したデモカーも、いざとなればちょっとした山道や雪道も行けちゃう、ライトなオンロード仕様として、完成度の高い仕上がりです。

ヨコハマタイヤでは、東京オートサロン2021にも刺激的なデモカーの出展を予定していたものの、残念ながら東京オートサロン2021は中止になってしまいました。しかし、展示予定だった車両の製作は進めており、今後さまざまな場面で目にすることができるとのこと!

(GEOLANDARのデモカーとして本格オフローダーのフェアレディZ(Z34型)も製作中とのこと?!)

本気の遊び心と挑戦が詰まったデモカーの登場を楽しみに待ちましょう。

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