ホンダ S2000は、1999年から2009年まで販売されたフロントエンジン・リアドライブ(FR)のオープンスポーツカーです。
オープンエアをスポーティーな走りと共に楽しむことができます。
また、フレーム構造や高回転まで許容するエンジンを搭載していることから、スポーツカーとしてのポテンシャルが高いことでも知られ、レーシングドライバーからも高評価。
現在でもホンダ S2000の愛好家は多く存在しており、販売終了から時間が経過しても多くの人を魅了し続けるホンダのオープンスポーツカーがホンダ S2000です。
ホンダ S2000とは
出典:https://www.honda.co.jp/S2000/webcatalog/type/types-ext/index.html
ホンダ S2000は、29年ぶりとなるホンダのFRスポーツカーとしての1999年にデビュー。
2000ccの排気量を持つVTECエンジンを搭載していることから、車種名に「2000」が入っています。
また、前後重量配分50:50というバランスの良いパッケージングを実現していることもホンダ S2000の特徴。
2005年のマイナーチェンジでエンジンの排気量が2200ccになるものの、車種名は「S2000」を継続。
生産が終了する2009年までの約10年間にわたり、NSXと共にホンダを代表するスポーツカーとしてのポジションを担っていました。
おすすめポイント1:こだわりが詰まったボディ
出典:https://www.honda.co.jp/S2000/webcatalog/body/
ホンダ S2000はこだわりが凝縮されたボディが特徴です。オープンカーの弱点であるボディ剛性をクローズドボディのスポーツカーと同等以上にするため、閉断面の大型フロアトンネルと前後のサイドメンバーとを水平につなぐ新しいオープンボディ骨格「ハイXボーンフレーム構造」を採用。
また、高いボディ剛性と同時に高い衝突安全性も実現しています。
スポーツカーに欠かせない軽量化にもこだわっており、ボンネットとトランクフードは、アルミニウムを使用しています。
おすすめポイント2:ホンダの代名詞VTECエンジン
出典:https://www.honda.co.jp/S2000/webcatalog/engine/
エンジンのホンダといわれるように、ホンダ独自のエンジン技術VTECが採用された直列4気筒エンジンがS2000には搭載されています。
S2000に搭載されている直列4気筒エンジンは2種類あり、1999年から2005年までが2000cc、2005年から2009年までが2200ccです。
エンジンが変わるタイミングで型式も変更され、AP1からAP2と変化していることもトピック。
それぞれのエンジン性能を見てみましょう。
【1999年から2005年のAP1】
・直列4気筒 DOHC VTEC F20C型
・排気量:1997cc
・シリンダー(ボア×ストローク):87.0mm×84.0mm
・圧縮比:11.7
・最高出力:250PS/8,300rpm
・最大トルク:22.2/7,500rpm
【2005年から2009年のAP2】
・直列4気筒 DOHC VTEC F22C型
・排気量:2156cc
・シリンダー(ボア×ストローク):87.0mm×90.7mm
・圧縮比:11.1
・最高出力:242PS/7,800rpm
・最大トルク:22.5/6,500~7,500rpm
出典:https://www.honda.co.jp/S2000/webcatalog/type-s-tech/driving-image02/index.html
両方のエンジンに共通していることは、直列4気筒 DOHC VTECエンジンであるということ。
2005年から排気量は200cc大きくなったものの、圧縮比は0.6、出力は8馬力低下しています。
しかし、最大トルクは0.3kgm向上し、6,500rpm~7,500rpmの回転域で最大トルクを発生させることに成功。
トルクバンドから少し回転数を上げ7,800rpmに到達すると最高出力を発揮するセッティングとなり、運転のしやすさやスムーズさを追求したエンジンへと改善されています。
おすすめポイント3:スポーツとオープンエアを同時に楽しむことができる
出典:https://www.honda.co.jp/S2000/webcatalog/cockpit/
高いボディ剛性を誇る骨格と高回転まで許容するエンジンの性能は正しくスポーツカー。そこに更なるオープンエアという価値がプラスされているホンダ S2000は、贅沢なオープンスポーツカーであるといえるでしょう。
ソフトトップを採用した幌は、電動開閉式で開閉時間は約6秒。ほんのわずかな時間で開放的なオープンカーへ変化します。
走るための車であるホンダ S2000のユーティリティ面は、必要最低限ですが、使い勝手を犠牲にしてまでも手に入れたくなる魅力が凝縮されているのは間違いありません。
おすすめポイント4:20年目のマイナーチェンジ
出典:https://www.honda.co.jp/S2000/webcatalog/type-s-tech/
ホンダ S2000は、生産が終了しても、多くのファンに支えられ愛され続けています。ホンダは、ユーザーの声を取り入れた「20年目のマイナーチェンジ」を2019年に実施。
人気の高いオプションであった「トランクスポイラー ダックテールタイプ」や「リアストレーキ」を復刻版として再販売。
さらに、20周年を記念し、モデューロXの開発で培った技術を投入して新開発した「フロントエアロバンパー」も販売しました。
ホンダ S2000は、登場から20年が経過しても進化し続けることができる基本性能とポテンシャルの高さを備えているオープンスポーツカーだといえるでしょう。
まとめ
出典:https://www.honda.co.jp/S2000/webcatalog/type-s-tech/front-spoiler/index.html
ホンダとして29年ぶりに登場したFRのオープンスポーツカー S2000。
ホンダの技術力を証明するコンポーネンツが多く搭載されていることから、現在でも高く評価されています。
また、中古車価格は毎年高騰を続けています。実は今が買うべき時期で、きれいに直して乗っていれば、車両自体の価値はとても高くなるかもしれません。