2023年2月26日(日)、埼玉県上尾市にある大型商業施設の駐車場にて、経済産業省主催のサポカー(安全運転サポート車)試乗会が開催されました。
2021年11月発売以降の新型車には自動ブレーキが義務化されるなど、交通事故削減に向け国を挙げて取り組んでいます。
実際に自動ブレーキはどういうものなのか?予防安全装備がそもそも装着されていない車はどうしたらいいのか?
試乗会を通して体験することができました。
Contents
増える高齢運転者、減らすべき交通事故
高齢化社会が進み、高齢運転者が増え、交通事故対策が必要となっている昨今。アクセルとブレーキの踏み間違いによる事故や、衝突事故を削減するために、政府を始め国内の各自動車メーカーでは「サポカー」(安全運転サポート車)の取り組みを進めています。
2021年11月以降に販売される新型車には、自動ブレーキが義務化されるなど、予防安全装置は当たり前に装着される時代になってきました。
自動車メーカーとして新型車に安全装備を装着することはもちろんのこと、古い車に対してもアフターパーツメーカーから発売されている安全装備を装着することで、誤発進抑制をしたりと様々な取り組みが行われています。
機能や名前を知っていても実際に一般道では体験し難い機能で、緊急時の機能を安全に体験できる取り組みとして、各地で試乗会が行われているのです。
今回は自動車メーカーからHonda、ダイハツ、スズキの3社、アフターパーツメーカーからデータシステム、サン自動車の2社が試乗車を用意し、合同試乗会が行われていました。
自動ブレーキの体験
Hondaは「Honda SENCING」
スズキは「SUZUKI Safty Support」
ダイハツは「スマアシ」
の名称で予防安全装備があり、自動ブレーキや誤発進抑制といった機能を持っています。
自動ブレーキの体験では、車両に見立てた壁を設置し、壁に対してドライバーは一定速度で接近していき、ドライバーがブレーキを踏むことなく、自動ブレーキの機能で追突を回避する体験をします。
自動ブレーキが作動すると分かっていても、障害物に向かってブレーキペダルを踏まずに突っ込んでいくことに抵抗感が感じられる中、大型商業施設の広い駐車場で安全に体験できる、ということもあってか試乗は途切れることなく続きました。
高齢の参加者はもちろんのこと、若いファミリー層からも関心を集めており、世間のサポカーに対する関心の高さが伺えます。
誤発進抑制の体験
自動ブレーキとは別で、スーパーやコンビニの駐車場で停車状態から誤ってアクセルを強く踏み込んでしまった場合を想定した、誤発進抑制の体験。
アクセルを強く踏んでしまった直後は車体が揺れるものの、すぐにスロットル開度が抑えられ前進できなくなる状態を体験することができました。
社外パーツによる誤発進抑制
新車状態で自動ブレーキが装着されることは当たり前となってきましたが、では既に販売済みの予防安全装備が未搭載の車両はどうやって対応していくのか?
データシステムとサン自動車からは、後付けで誤発進抑制を手助けするアフターパーツをリリースされています。
データシステムは「急発進防止装置 アクセル見守り隊」
サン自動車は「S-drive 誤発進防止システム2」
の製品を装備した、標準で自動ブレーキを持たない試乗車を用意。(30系プリウスがアクセル見守り隊、50系プリウスが誤発信防止システム2装備車)
後付けでの誤発進抑制による事故削減に繋がるパーツとして、各社ともに国土交通省認定パーツになっています。
まとめ
いかがでしたか?
埼玉県警察の協力もあり、普段目にすることが無いパトカーの展示や、専門家による安全運転講習と豊富なコンテンツで試乗会が執り行われていました。
もちろん予防安全装置が作動しないように普段から安全運転を心がけることが第一ですが、今回のような試乗会を通して、「実際、どのように作動するのか」といった体験ができることで、より交通安全に対して関心が高まるはずです。