クルマをカスタムしたりチューニングしたり、日々のメンテナンスに至るまで。必ず必要とされるのが「工具」の存在です。
しかしながら一概に工具と言っても、素人目ではメーカーの違いによって何が違うのか分かりません。
重いのか軽いのか、精度が高いのか低いのか、持ちやすいのか持ちにくいのか、各メーカーから様々な工具が販売されていますが、正直どのように差があるのか分かりにくいですよね。
実は工具メーカーも他社との差別化を図るために重さや持ちやすさ、精度の高さなどにポリシーを持って開発しているのです。
今回はそんな工具選びで悩みのタネとなる工具メーカーの違いや、メーカーの取り組みについて、創業80年の歴史を持つTONE株式会社に聞いてみました!
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TONEとは?
TONE株式会社は1938年(昭和13年)にプロ向け高級作業工具メーカーとして前田軍治氏によって創立されました。
名前の由来は関東地方の中央を貫流し、灌漑・水運等さまざまな役割を果たす日本を代表する悠久の大河『利根川』で、日本、世界に誇れる立派な製品に最適であると考え、社名に込められているそうです。
もともとは建物をはじめとした対大型用のプロフェッショナル向けボルト締結工具を主軸としたラインナップで、世界的にもシェアを獲得。
船舶や船舶エンジンの組み立て、航空機や風力発電など広い分野でTONEの工具は使われています。
「質実剛健」をモットーとし、プロ向けの工具はもちろん、近年では一般ユーザー向けの工具を開発・販売を行なっています。
TONE製工具って他のメーカーと何が違うのか?
クルマのボルトを締結したり緩める上で、工具の存在は必要不可欠です。
とは言え、工具ってどのメーカーを選べば良いのか?同じサイズのボルトやナットを緩めるのに工具メーカーで何が違うのか?考えたことありませんか?
TONE製品のプロダクトデザインなどを手掛ける担当者の方に実際に聞いてみたところ、6角や12角の精度や形状にこだわる事はもちろん、持ち手については手になじみやすいよう中央を膨らませた形状を採用しているそうです。
また、一目でTONE工具と分かるようロゴを大きくあしらうなどデザイン的にも工夫がされています。
更に単一の材質にこだわる事なく日々研究開発を重ね、チタンやステンレス製の工具を商品化するなど、素材面でも拘っていたりとTONEならではの商品開発が行われています。
TONE工具の強みは何?
TONEは工具を売るだけでなく、総合工具メーカーとして長年ボルト締結にこだわり、培った技術やノウハウで、あらゆる状況下でのあらゆるボルトの締結に応えることができるメーカーであることを強みとしています。
もちろん建物や航空機、船舶など大型の工作物向けの工具を長年作り続けていますが、近年ではクルマやバイクのモータースポーツ業界にも進出しています。
国内レースに積極的に参加しており、SUPER GTや86/BRZレース、2輪では全日本ロードレース選手権へのサポートを行なっており、現場メカニックからのフィードバックを受け工具開発を行い、改良品に繋げるなど日々の開発に余念がありません。
全日本ロードレースでも活躍中©️モタガレ
idlersGamesで塚本奈々美選手が駆るフェアレディZ34©️モタガレ
SUPER GTではGT300クラス Gulf NAC Porscheで参戦©️モタガレ
D1GPではS2000に乗る日比野哲也選手もサポートしてます!©️モタガレ
レーシングドライバー谷口信輝選手のガレージにもTONE工具が並ぶ©️モタガレ
TONEだからこそ!ニッチな工具も作ってます!
TONEではボルト締結を強みとしており、トルク管理機器製品(トルクレンチやナットランナー)では小さいトルクから大きなトルクまで管理を可能にし、あらゆるボルトを正確なトルクで締結することができます。
またメッキ加工を行っていないステンレス製品ではメッキ剥がれやサビが発生しないことから、食品や医療関係の設備にも用いられることが多く、自動車関係に限らず衛生面でも優れた工具も開発しているのです。
水平対向エンジン向けプラグ交換セット©️TONE
©️TONE
自動車系の便利工具では、86/BRZレースの参戦チームにTONE工具のサポートをしていた経験を元に、スバル車ならではの悩みと言える、水平対向エンジンのプラグ交換ができる専用のプラグレンチセットを発売!
水平対向エンジンのプラグ交換というと通常のレシプロエンジンとは異なり、エンジンの下側から作業をする上、狭い場所に手を入れ込んで作業をするなど困難を極めますが、TONEの水平対向エンジン用プラグセットであれば、ソケットをフレキシブルな角度で締結および緩めることができるので、簡単にプラグ交換をすることができるのです。
まとめ
プロがあらゆる現場で信頼を寄せる、TONEの工具についてご紹介しました。
同じように見える工具でも、80年の歴史を持つTONEならではのこだわりと強みを活かた、プロフェッショナル基準を前提とした商品開発が日々行われていることが分かって頂けたのでは無いでしょうか?
モノづくりにはボルト締結が必要不可欠。当然クルマにも数多くのボルトが締結されています。
カスタムする上でも工具は必需品なので、工具選びに悩んでいるのであれば、是非TONEの工具を選んでみてはいかがでしょうか?