軽トラと聞くと、農家の人が畑や田んぼで使っている姿を想像する人も多いかもしれません。しかし、今回ご紹介するハイゼットトラックは、そんじょそこらの軽トラと一味違います。
そんな「大人が本気で遊んでワクワクする軽トラ」には、いったいどんな秘密が隠されているのか見ていきましょう。
Text : Shingo MASUDA / Photo : Takanori ARIMA
唯一無二の大人が本気で遊べる上げトラ
軽トラのトラックたる所以である荷台を、潔くカスタムしたこのハイゼットを作ったのは、神奈川県横浜市旭区に店舗を構えるS2 Racing。
今回のデモカーであるハイゼットだけでなく、アトレーやスズキ キャリイ、エブリイ、さらに、発売直後から大人気車種となったハスラーのリフトアップ仕様まで手掛けています。
今回ご紹介するデモカーを作る上で、どんなことを意識したのか尋ねたところ「大人が本気で遊べる車」ということでした。
ただ、車を使って本気で遊ぶとなれば、それ相応の出費は覚悟しなければなりません。
しかし、軽トラックであれば車体価格はもちろん、維持費を安く抑えられ、その分カスタムに回す費用を確保できます。
今回取り上げたS2 Racingのデモカーは、掛けるとこにはきっちりお金を掛ける、お手本のようなカスタムが施されています。
アイデア次第で使い方は未現代!インパクト絶大のラゲッジバー
まず目を引くのは、なんといっても個性的な荷台部分。
素材にはスチールを使用し、しっかりとした太さを持たせたことで、見た目からも強靭なたくましさを感じることができます。
もちろん、本格的なオフロード車のような使い方は想定していないとのことですが、見た目の印象は、本格的なオフローダーに装着され、万が一横転もボディを守るアウターロールケージのよう。
キャビン上部にまでパイプフレームを伸ばすことで、ルーフボックスやルーフキャリアを設置することも可能で、見た目の印象通り、仮に人が乗っかっても問題ない強度が確保されています。
このラゲッジバーは、見た目だけでなく、使い勝手の向上にもさまざまな工夫が盛り込まれて知るのがポイント。
積載物が走行時に落下するのを防止するために設置されたバーは、ロックピンを抜き、ラッチを開閉するだけで簡単に脱着することができます。
ほんの20cm程度ですが、この違いが荷物の積み下ろし時には、大きな差となるのです。
また、パイプ類も一般的なサイズであるため、ホームセンターで入手できるパイプクランプを使えば、ユーザーの好みでパイプを追加することが可能。
ユーザーのアイデア次第で使い方の幅が大きく広がり、「どんな使い方で、どこへ遊びに行こうか」というワクワクを刺激。
ライナー塗装で硬派に決めた荷台に比べ、やや柔らかくオシャレな印象のキャビンは、フィアット アバルト500と同じGrigio Campovolo(グレー)をチョイス。
小気味よくカフェレーサーのようなフィアットのイメージが、このハイゼットにも上手に取り入れられています。
充実の設備と熟練の技でカスタムからフレーム修正までお任せ!
そんな今回取り上げたデモカーは、さぞキズ1つ無いまっさらなボディから仕上げたのかと思いきや、なんとベースになったのは、右フロントが大破したいわゆる事故車(修復歴車)というから驚きです。
普通に考えれば、事故車を買うことは当然オススメできません。
しかし、S2 Racingには、なんと2000万円(!)もするという、フレーム修正機を完備し、0.1ミリ単位で歪みを修正することが可能。
設備の価格ももちろんですが、その高い技術と豊富な経験がS2 Racingの大きな強みとも言えるでしょう。
そして、オフロードライクな印象を強調しているのが、国内生産にこだわったという専用の2インチリフトアップキット。
165/60R15という純正よりも大きなサイズのNANKANG製ブロックタイヤや、こちらもオリジナルのバンパーガード、テールランプガードと組み合わせることで、個性的で在りながらも、まとまり感のあるスタイルとなっています。
ショップ情報
住所:〒241-0005 神奈川県横浜市旭区今宿西町397-15
営業時間:10:00 ~ 18:00
定休日:日曜日・祝日
TEL:045-951-7805
FAX:045-955-3448
HP:http://www.s2-racing.net/