仕事の道具として軽トラックを使っている方が多いと思いますが、周りとはちょっと違ったこだわりアイテムを取り入れて、自分だけの個性を出したいという方も少なくないはず。
とは言え、大幅に車高を弄るようなカスタムはできないし、何より、荷台の積載性を落とすわけにもいかないという場合も少なくないはずです。
今回ご紹介するハイゼットジャンボは、実用性を確保しながら、自分だけの個性をプラスしたいという方にオススメの、まったく新しいカスタム方法。
仕事で使っている軽トラックをカスタムしてみたいという方は、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか?
Text : Shingo MASUDA / Photo : Takanori ARIMA
Contents
個性を出しつつちゃんと使える仕事系カスタム
一見すると、大幅なカスタムはされていないように思える今回のデモカー。
しかし、なんだか醸し出す雰囲気が、普段街中で見かける幌付き軽トラックと違うことにお気づきでしょうか?
そう、この絶妙なカスタム具合こそ、実用性と個性を両立させる最大のポイント。
ベース車両も最近注目を集め始めているハイゼットジャンボをチョイスし、自由度の高いドライビングポジションを確保。
ハイゼットジャンボは標準でハイルーフとなるため、車内空間には余裕があり、軽トラック特有の窮屈感はありません。
ヒントになったのはタイ国民の足である“シーロー”
この幌のデザインコンセプトになっているのは、タイの乗り物であるシーロー。
出典:写真AC https://bit.ly/2YvBcSL
タイを象徴する乗り物として、3輪のトゥクトゥクをご存じの方も多いと思いますが、シーローはトゥクトゥクの4輪バージョン。
日本ではあまりなじみがないかもしれませんが、シーローはタイの人々が普段の足として、ほぼ毎日使用されている乗り合いタクシーのような乗り物です。
本場タイのシーローは、荷台に座席を取付け、ビニールや丈夫な布を特注のフレームにかぶせた簡易的な屋根が付きます。
一見すると粗末な作りに見える反面、“これぞタイ!”という雰囲気が漂い、なんとも言えないエキゾチックな魅力を感じます。
しかし、日本では荷台に人を乗せることができないのはもちろん、フレームに布をかぶせただけでは、通常の幌付き軽トラックとかわりません。
そこでこだわったのは、本場タイの雰囲気を残しつつ、プロユースにも耐える強度と品質を確保することなのだとか。
シーローの荷台に使われている幌の雰囲気を出すために重要なポイントになったというのが、幌上面から側面にかけての柔らかい丸み。
強度をシッカリ確保するため、パイプを角部に通したりもしたそうですが、どうしても角が立ってしまい、“布をかぶせただけ”という味が出なかったそうです。
そこで、FRPでパイプのアールに合わせたパネルを制作し、強度を確保しながらそれらしい丸みを見事に表現しています。
さらに、天板部分もパイプではなく、1枚板で制作することで、幌がたわんで雨が溜まってしまうことを防ぎ、屋根がフラットになることで、キャビン後方のドラッグ(キャビン後方にできる渦巻き状の気流)を減らし、副産物的に空気抵抗の低減効果もプラス。
ハイゼットジャンボの広い車内と相まって、高速道路でのストレスを大幅に軽減してくれることが期待できます。
取材車両には付属していませんが、左右と後ろの上部に丸めて収納できるシートを装着すれば、簡易的に荷台へ吹き込む雨をしのぐことも可能。
キャビンと幌の部分はしっかりとコーキング処理がされていたり、前方に比べて、後方の高さがわずかに2cm下げられていたりと、雨をしのぐための細かな工夫が盛り込まれています。
仕事の道具を運ぶのはもちろん、新鮮な野菜を積んで週末のマルシェで移動販売なんていうオシャレな使い方もオススメ。
また、長距離移動が楽なハイゼットジャンボということもあり、お2人様キャンプのお供にもオススメです。
純正+αのタフさを演出するオリジナルパーツ
S2 Racingオリジナルの2インチリフトアップブロックやフロントバンパーガード、テールランプガードが、ラフロードでも走破できてしまうようなタフさをプラス。
テールランプガードは、両面テープで取り付けるだけという手軽さで、タフな印象を一気に向上。
さらに、9mmのABS製フェンダーアーチモールやサイズアップされた165/60R15タイヤを装着することで、仕事に使うだけではない遊び心を沸きたてます。
ショップ情報
住所:〒241-0005 神奈川県横浜市旭区今宿西町397-15
営業時間:10:00 ~ 18:00
定休日:日曜日・祝日
TEL:045-951-7805
FAX:045-955-3448
HP:http://www.s2-racing.net/