新車は全部同じ匂い!?クルマの匂いは実は人工で作られていた!?

新車は全部同じ匂い!?クルマの匂いは実は人工で作られていた!?

特集

ディーラーで展示されている車両や新車で購入した車の車内の匂いが気になった事はありませんか?



あの、独特な匂いの元は、いったい何なのでしょうか。匂いの持続期間や問題点についても調べてみました。

匂いの原因の1つ、揮発性有機化合物って何?

揮発性有機化合物イメージ画像 © 1995 Kanagawa Prefectural Government.

新車独特の匂いの元のひとつに、揮発性有機化合物(Volatile Organic Compounds、通称VOC)と呼ばれる有機化合物が挙げられます。

車内の内装に使われている接着剤や塗料などに使われている、このVOCなのですが、常温・常圧の環境下において揮発しやすいという特徴を持っており、それらがあの新車独特の匂いとなっているのです。

有名な揮発性有機化合物としては、ホルムアルデヒドやトルエンなどが挙げられます。

全車両に共通している新車独特の匂いの原因は、揮発性有機化合物にありますが、例えばレザーシートが採用されている自動車などでは、そのレザー独特の匂いが出ていることもあり、室内にあるウレタン・ゴム製品から、匂いが放たれていることもあるのです。
 

新車の匂いはいつまで持続するのか

コルベット内装 Photo by dave_7

これらの要素が重なることで生み出されている"新車の匂い"は、どれくらい持続するのでしょうか?

おおよそ、新車に乗り始めてから長くても1年くらい経つと、新車の匂いはいつの間にかしなくなっています。

また、有機化合物が揮発した匂いやその他の部品についている匂いが原因となっているので、頻繁に窓を開けて運転していれば、早く消える可能性は高くなるでしょう。

ただし、高温環境下では揮発性有機化合物の濃度が高くなる傾向があるので、新車で購入した車を真夏の日向に駐車しておくと、あの独特な匂いがより充満する可能性が高いです。
 

揮発性有機化合物の問題点

自動車内装オシャレ Photo by Chris Bloom

このように実は意外な形で馴染み深いものとなっている揮発性生有機化合物ですが、実は問題点を備えています。

それは揮発性有機化合物が、健康被害の原因の1つとなっていることです。

代表的な健康被害がシックハウス症候群と呼ばれるもので、室内にこの有機化合物が発生することで、粘膜・皮膚に刺激症状が起こります(眼や鼻、喉などに)。

これは自動車業界でも、問題点の1つとして取り上げられていて、今後どのように低減活動が行われていくのか、注目が高まっています。

従来よりもその量を減らすことができれば、車内環境が良くなり、カーライフのさらなる充実も期待できるのです。
 

まとめ

子供連れのクルマ Photo by Ιωάννης Πρωτονοτάριος

新車の車内の独特な匂いの主な原因となっている揮発性有機化合物に対する感じ方は、人によって様々です。

人によっては、車内にいることすら難しいという場合も。

現在それを減らすべく、各メーカーが取り組んでいるので、近い将来、新車の匂いが無臭となるかもしれません。

今後の新車はどのように変わっていくのか、注目していきましょう。
 

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