クルマのボディカラーというと、白、黒、シルバー、といった言い方をすることが一般的と言えます。
しかしながら実際にクルマの色を選ぼう、と思ってメーカーのホームページで色を選ぼうと思った際に、「クリスタルホワイトパール」だったり「チャンピオンシップホワイト」だったり、同じ見た目は「白」なのに複数の言い方があることに気づきます。
更には、各メーカーごとに色の名称は異なり、様々な色を管理する上で「カラーコード」「カラーナンバー」と呼ばれる3桁(メーカーによっては2桁〜7桁)の英数字の組み合わせで表記されるコードで管理されています。
今回は「カラーコード」「カラーナンバー」について、ご紹介していきます!
Contents
カラーコードとは
カラーコードのほとんどが車体のコーションプレートに記載されており、車体色の確認をすることができます。
カラーコードとは2〜7桁(一般的には3桁が主流)の英数字の組み合わせで表記されるコードのことで、カラーコードによって調色配合が決められています。
例えば「トヨタ車のホワイト」と「ホンダ車のホワイト」、「ホワイトパールクリスタルシャイン」と「チャンピオンシップホワイト」は一般的には「ホワイト」に見える色ですが、様々な色を配合した中での「ホワイト」となっており、全く別のホワイトとなっています。
また同じトヨタでも、カラーコードが異なる「070 ホワイトパールクリスタルシャイン」と「086 ラグジュアリホワイトパールクリスタルシャインガラスフレーク」も同様に、一般的には「ホワイト」に見える色ですが、カラーコードとしては全く異なる色という認識です。
更には同じ「070 ホワイトパールクリスタルシャイン」でも車種や年式が異なると、調色の配合が微妙に異なります。
各自動車メーカーごとにカラーコードが定められており、仮に同一のカラーコードでメーカーが異なる場合、調色の配合が異なるため別の色、という認識になります。
もちろん使用する塗料によっても、同じカラーコードでも調色配合が異なるため、新車と同じ色をカラーコードから再現しようとした場合、
・メーカー
・車種
・年式
・塗料
・カラーコード
が必要となり、カラーコード1つとっても必要となる情報が多数存在するのです。
調色の配合とは?
調色の配合とは、塗料/メーカー/車種/年式/カラーコードの情報をもとに、予め定められた色の分量があり、複数の色を混ぜ合わせ(配合)して、1つの色を作り出します。
例えば塗料を配合する場合は、減法混色の「色の三原色」で現され、グリーンを作ろうとした場合、シアン:イエローを1:1で配合することでグリーンになります。
ブラックを作ろうとした場合、シアン:イエロー:マゼンダを1:1:1で配合することで、ブラックになります。
もちろんホワイトやそもそものブラックやその他の色でも、塗料によっては予め色が用意されており、全てをシアン:イエロー:マゼンダから調色するわけではありません。
基本的には減法混色の理屈をもとに、決められた数量の色を複数混ぜ合わせることで、目的のカラーコードの色を作り出すことができます。
カラーコードが必要になるシーン
特にFRP素材をベースとしたエアロパーツは基本的に「未塗装」状態での出荷がクルマ業界では一般的。
未塗装とはいえ、FRPの地の色そのものではなく、FRPの表面を保護する上での「白ゲルコート」や「黒ゲルコート」が塗布されていますが、ゲルコートが塗られていたとしても「未塗装状態」と表現されます。
ただ、中には塗装済みで出荷できるメーカーも存在し、その際「ご注文時にカラーコードをご指定下さい」という決まり文句があります。
エアロパーツメーカーも塗装して出荷する場合、カラーコードの情報をもとに色を配合し塗装しているのです。
カラーコード通り注文したが色味が違う?
前述まで述べている通り、クルマのボディカラーや、塗装済みのエアロパーツを注文するときにはカラーコードが必要、と述べさせて頂きましたが、カラーコード通りに注文したからといって必ずしも「同色」であるとは限りません。
例えば、ボディカラーが202ブラックの30系ヴェルファイアのフロントバンパーを、同色の202ブラックの新品フロントバンパーへ交換した場合、色味が異なることがあります。
理由としてはベースボディの経年劣化で、紫外線や熱変化により劣化が進んでいるボディカラーと、新品の塗料を使用したボディカラーとでは違う場合がほとんです。
©︎モタガレ:元のボディ色に色を調整して社外エアロを装着
もし、塗装済みのエアロパーツを購入して現状のボディカラーと同じにしたい場合は、現車持ち込みで塗装工場で色を細かく調整してもらうことをオススメします。
あくまでもカラーコードベースでの塗装済みエアロパーツは、「既に決まっている調色配合」での塗装となりますので、塗装済みエアロパーツを購入する際は、必ずその点も考慮した上で購入するようにしましょう。