2005年にフルモデルチェンジされ、3代目となったマツダロードスター。
プラットフォームを一新しマツダ RX-8とコンポーネンツを共有しましたが、ロードスターの持ち味である軽やかな走りを実現するために徹底的な軽量化がされ、ロードスターらしい軽快な走りを実現。
ボディサイズもNB ロードスターからひとまわり大きくなり、走りと質感を向上させた3代目 NC ロードスターは2015年まで製造販売され、4代目 ND ロードスターへバトンタッチしました。
マツダ NC ロードスターとは
マツダの新しいプラットフォーム「NCプラットフォーム」を使った3代目 NC ロードスターは、全幅が1700mmを越えるサイズとなりロードスター史上初めて3ナンバーサイズとなりました。
エンジンは、直列4気筒2000ccへ排気量をアップ。2代目 NB ロードスターに設定されていたターボエンジンはラインナップからなくなり、すべて同じ型の自然吸気エンジンへ統一。
デザインは、抑揚がある曲線的なデザインから直線的で水平基調の造形となり、エレガントなスポーツモデルへと進化。
ロードスターの歴史において、見た目だけではなく中身まで大きな変化をした世代が3代目 NC ロードスターです。
おすすめポイント1:基礎が一新されたボディ
初代 NA ロードスターと2代目 NB ロードスターは、基本的なボディ骨格がほぼ共通でしたが、3代目 NC ロードスターでは、車の基礎部分となるボディ骨格が新しくなったことが大きなトピックです。
新しいボディ骨格は「NCプラットフォーム」と呼ばれ、マツダのスポーツカー用プラットフォーム「FEプラットフォーム」をベースに、ロードスター用に改良しています。
よって、ボディサイズはロードスター史上初の3ナンバーサイズとなりした。ボディサイズの拡大やプラットフォームの共通化で、車両重量が増加してしまいましたが、ロードスター用に改良されたプラットフォームは徹底的な軽量化がなされ、車両重量の増加を最低限に抑えていることがポイントです。
おすすめポイント2:エレガントな印象へ変貌
低い窓枠と曲線で描かれていた初代 NA ロードスターと2代目 NB ロードスターから進化した3代目 NCロードスターの内外装のデザイン。
エクステリアは直線を使った造形で伸びやかな印象となり、水平基調のインテリアデザインも落ち着きと上質な空間を演出しています。
出典:https://newsroom.mazda.com/ja/search/?search=%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%89%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC&start_year=&start_month=&end_year=&end_mon
シートには、スポーツシートやセミバケットシートが装着され、スポーティーで上質なインテリアへと進化。シートやインテリアパネルのカラーの組み合わせ次第では高級車さながらの雰囲気を漂わせていました。
おすすめポイント3:ロードスターらしい走りは健在
サイズアップや質感が向上した3代目 NC ロードスターですが、初代から貫かれている「人馬一体」の思想は受け継がれています。
エンジンの排気量は、1800ccから2000ccへとサイズアップ、上級乗用車モデルのマツダ アテンザなどに搭載されるエンジンと同様のエンジンをNC ロードスターに搭載。
しかし、ロードスターの伝統でもあるエンジンの縦置きレイアウトを実現するために改良が加えられています。
新しくなったエンジンにより、扱いやすさがプラスされ、スポーティーなドライビングと運転のしやすさを両立しているパワートレインが3代目 NC ロードスターに搭載されています。
ロードスターの操る楽しさは3代目 NC ロードスターでも健在です。
おすすめポイント4:ソフトトップとハードトップをラインナップ
クルマの重心点を下げ、軽量化にも貢献するソフトトップオープンスポーツカーのロードスター。
出典:https://newsroom.mazda.com/ja/search/?search=%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%89%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC&start_year=&start_month=&end_year=&end_month=
2006年にマツダ独自の電動ルーフシステムを持つパワーリトラクタブルハードトップ(RHT)モデルを追加。
3分割で格納される電動ハードトップは、12秒でルーフの開閉が完了し、当時世界最速の開閉時間を誇っていました。
出典:https://newsroom.mazda.com/ja/search/?search=%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%89%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC&start_year=&start_month=&end_year=&end_mon
また、ハードトップルーフの弱点であるトランクスペースは、ソフトトップと変わらないため、ルーフの開閉問わず荷物の収納容量が変わらないことも3代目 NC ロードスター RHTの特筆すべきポイントです。
おすすめポイント5:シンプルな見た目、日常を楽しくする走り
歴代ロードスターの中でも、シンプルなエレガントさを追求している3代目 NC ロードスター。
2000ccエンジンがもたらす余裕のある動力と時間が経過しても飽きることのないシンプルな造形がNC ロードスターらしさを引き立てています。
派手な見た目ではありませんが、ハンドルを切る楽しさや軽量かつ十分なパワーを発揮するエンジンによって、日常の何気ない道が楽しくなるモデルです。
まとめ
クルマの基本骨格、エンジン、デザインを一新して登場した3代目 NC ロードスターは、ロードスターらしい「人馬一体」の思想を忘れることなく、クルマと一体になった軽快な走りを継承しながらも大きな進化を遂げました。
走りと質感を向上させ、ロードスターの新しい歴史を切り開きつつ、伝統を忘れることなく、クルマを走らせる楽しさ、運転の楽しさを教えてくれるオープンスポーツカーが3代目 NC ロードスターなのです。