ミニバンかつSUVのような走破力を持った三菱デリカD:5。ミニバンカテゴリーのなかでSUVテイストを持たせた唯一無二のモデルです。
2007年の発売から2019年のビッグマイナーチェンジまで基本デザインや設計を変更しないまま生産されたロングセラーモデルです。
そんな三菱デリカD:5がビッグマイナーチェンジする前の前期型に注目して、ご紹介します。
三菱 デリカD:5(旧型)とは
三菱デリカD:5は、ミニバンもいいけどSUVのような力強い走りもいるという欲張りな願いをかなえてくれるモデルです。
三菱デリカは1968年に発売され50年以上にもなり、1967年に発売されたトヨタハイエースとともに商用バンの市場をけん引してきたクルマです。
デリカD:5はデリカの5代目モデルであり2007年に発売され、2019年2月にビッグマイナーチェンジした新型モデルが登場しました。
ビッグマイナーチェンジとはいえ、改良内容はフルモデルチェンジと同等のものだったので、ビッグマイナーチェンジより前のモデルを『旧型』、ビッグマイナーチェンジ以降のモデルを『新型』と呼ばれています。
では旧型デリカD:5ですが、約12年間もモデルチェンジされず一部改良やマイナーチェンジを繰り返して熟成されていき、ミニバンクラスのなかでも根強い人気を集めています。
もともとデリカは多くのユーザーから愛され続け、ミニバンとSUVを融合させたコンセプトは変わりありません。
ミニバンといわれると、どうしてもシティユースやファミリーカーというイメージが思い浮かびますが、デリカは未舗装路やクロスカントリーも走れちゃうオフロードの要素も持ち合わせます。
もちろん3列シートなので7人や8人乗れ、それなら3列シートのSUVだってありますよ!となりますが、ミニバンとして広い車内と機能的な収納スペースを持ち合わせているので、広さや快適性は3列シートのSUVより格段に優れるのです。
三菱 デリカD:5(旧型)のおすすめポイント1:ハードな走りに耐える強靭なボディ
デリカD:5は、他メーカーのミニバンではありえないほど堅牢なボディ『リブボーンフレーム』を採用しています。
リブボーンフレームは、ほ乳類の肋骨のようにボディフレームの結合部の断面を確保するように設計されています。
メインフレームが環状型の骨格構造で設計され、さらにアンダーボディには大型のクロスメンバーを採用しているため、強靭なフレーム構造になっています。
これこそオフロード走行にも耐えれるポイントであり、アップダウンが続くクロスカントリーや凹凸が激しい道でもフレームがヨレず、もしも衝突や横転しても乗員を守ってくれる安心感を得ることができます。
三菱 デリカD:5(旧型)のおすすめポイント2:オフロード走行のための4WDシステムとグランドクリアランス
デリカD:5の4WDシステムは、任意に2WD(FF)と4WDが切り替えれるパートタイムAWD(All Wheel Control)を採用しています。
©MITSUBISHI MOTORS CORPORATION.
電子制御により前後の駆動力を適切に配分する4WDオート、燃費効率のよい2WD、そして悪路走行や雪道、登坂路など滑りやすい路面で4輪全てに駆動力をかける4WDロックの3モードを切り替えられます。
4WD車は最低地上高210mmを確保して、フロントバンパーから前輪接地面までのアプローチアングル23.5度、リアダンパーから後輪接地面までのディバーチャーアングル22.5度を確保しているので、極端な凹凸や上り坂へ入る前にバンパーを擦る心配もありません。
三菱 デリカD:5(旧型)のおすすめポイント3:パワーと燃費を両立させたクリーンディーゼル
デリカD:5のエンジンは、2種類の排気量のガソリンエンジンとクリーンディーゼルエンジンが設定されます。
クリーンディーゼルは1,500回転から360Nmのトルクを発揮し、それでいてJC08モード13.0km/Lの達成します。
環境対応車普及促進制適合車であるため、初回継続車検での重量税が免税されます。
ガソリンエンジンでは2.4リッター直列4気筒DOHC16バルブ MIVECエンジンと2.0リッター直列4気筒SOHC16バルブMIVECの二種類が設定され、ディーゼル同様パワフルさを求めるなら2.4リッター、街乗りベースで燃費重視なら2.0リッターがおすすめです。
三菱 デリカD:5(旧型)のおすすめポイント4:広い車内と多彩なシートアレンジ
©MITSUBISHI MOTORS CORPORATION.
内装はミニバンだけに広々。大人が3列目シートに座っても窮屈感を感じさせず、シートを折りたためば大容量のラゲッジルームが出現します。
シートの倒し方によって、多彩なシートアレンジに展開され、車内で過ごす時間も快適になって家族も大喜びしてくれるでしょう。
©MITSUBISHI MOTORS CORPORATION.
また、車内のスペースを有効的に使用するため、便利な収納スペースを用意。多人数での移動を考慮して、さまざまな場所にそれぞれ用途にあった収納スペースを設けています。
8名乗車
©MITSUBISHI MOTORS CORPORATION.
2名+3名+3名、フルに乗ってもゆったりできます。特にサードシートの足元にスペースはたっぷりの空間です。
5名乗車
©MITSUBISHI MOTORS CORPORATION.
サイドシートを跳ね上げて、ラゲッジスペースを拡大。5名乗りにしても、荷物を充分積むことができます。(荷室長1,200mm)
2名乗車+最大ラゲッジルーム
©MITSUBISHI MOTORS CORPORATION.
セカンドシートをチップアップ&スライドし、サードシートを跳ね上げて、ラゲッジスペースとして最大限に活用できます。(荷室長1,610mm)
フラットシートレイアウト(セカンド~サードシート)
セカンドシートを倒して、のびのびくつろげるフラットモードに。車中泊などに便利です。
フラットシートレイアウト(フロント~セカンドシート)
フロントシートを倒して、くつろぎのフラットモードに。休憩などに便利です。
4名乗車+長尺ラゲッジルーム
セカンドシート片側をチップアップ&スライドし、サードシート片側を跳ね上げると、長尺物を積むことができます。
5名乗車+長尺物(7人乗り)
7人乗りの場合、左右のセカンドシート(キャプテンシート)の間にあるスペースを有効利用して、長尺物を積むことも可能です。
三菱 デリカD:5(旧型)のスペック
4WD クリーンディーゼル車 | 4WD ガソリン車 | 2WDガソリン車 | ||
---|---|---|---|---|
型式 | LDA-CV1W | DBA-CV5W | DBA-CV2W | |
駆動方式 | 4WD | 4WD | FF | |
ミッション | 6速AT | CVT | CVT | |
全長×全幅×全高(mm) | 4,790×1,795×1,870 | 4,790×1,795×1,850 | ||
ホイールベース(mm) | 2,850 | |||
車重(kg) | 1,880~1,910 | 1,770~1,800 | 1,680~1,690 | |
乗車定員(名) | 7/8 | |||
原動機型式 | 4N14 | 4B12 | 4J11 | |
エンジン種類 | 直列4気筒DOHC16バルブディーゼルターボ | 直列4気筒DOHC16バルブ | 直列4気筒SOHC16バルブターボ | |
総排気量(cc) | 2,267 | 2,359 | 1,998 | |
ボア×ストローク(mm) | 86.0×97.6 | 88.0×97.0 | 86.0×88.0 | |
圧縮比 | 14.9 | 10.5 | 10.5 | |
最高出力(kW[PS]/rpm) | 109[148]/3,500 | 125[170]/6,000 | 110[150]/6,000 | |
最大トルク(N・m[kg・m]/rpm) | 360[36.7]/1,500~2,750 | 226[23.0]/4,100 | 191[19.4]/4,200 | |
JC08モード 燃費値(km/L) | 13.0 | 10.3 | 13.0 | |
タイヤサイズ | 前 | 225/55 R18 | 225/55R18 | 215/70R16 |
後 | 225/55 R18 | 215/70R16 |
まとめ
デリカD:5をおすすめしたい方は、普段子供の送り迎えや買い物などファミリーカーとして使い、週末にスキーやサーフィンといった大きな荷物を運ぶ必要のあるアクティビティで使いたいお父さんやお母さんです。
スキー板やサーフボード、釣り竿を乗せつつ、4・5人乗れ、雪道や砂場も走れてしまうのはデリカD:5の強みです。
パワーに余裕があって乗り心地も快適なので、接待ゴルフもこれ一台で済んでしまいます。
クラブ活動で忙しい子供を迎えに行って、子供の友達たちも一緒にクルマに乗せて家まで送っていくなんてことにも使えますね。
普通のミニバンじゃ物足りない方はデリカD:5いかがでしょうか。